50's & 60's Oldies Paradise

1950年代から60年代のロックンロール、ロカビリー、ドゥー・ワップ、ポップス、リズム・アンド・ブルースに関するCDやDVDを中心に、あらゆるものを紹介するブログです。おすすめの無料動画も紹介していきますので、今まで聴いたことがない方もぜひその魅力に触れて下さい。
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Little Anthony & The Imperials 『25 Greatest Hits』 ♪本文末に関連動画有

■ 今回は、'50年代後半にドゥー・ワップ史に残る名作バラード「Tears on My Pillow」を歌ったドゥー・ワップ・グループ、Little Anthony & The Imperialsを紹介したいと思います。

リトル・アンソニー&ジ・インペリアルズはスタート地点こそドゥー・ワップですが、'60年代半ば以降はソウル・グループとしていくつものヒットを放って活躍し、結成後半世紀ほど経った現在でもほぼオリジナル・メンバーで活動し続けている数少ないヴォーカル・グループの一つです。また、リード・ヴォーカルを務めるリトル・アンソニーの見事なファルセットを前面に押し出した彼らの甘美なコーラス・スタイルは、'60年代後半以降のソウル・ミュージックにも少なからず影響を与えており、とりわけThe Delfonics等を典型とするスウィート・ソウルと呼ばれるジャンルにおいてはそのルーツと言っても過言ではありません。リトル・アンソニー&ジ・インペリアルズは黒人音楽の歴史の中でそれ位重要なグループなのです。

彼らのプロフィールは後述するとして、まずはCDを紹介しておきます。

CD:[試聴/amazon]
25 Greatest Hitsリトル・アンソニー&ジ・インペリアルズに関してはその活動期間も長く、ドゥー・ワップ時代・ソウル時代共にいくつものヒット曲を持っているためそれなりの種類のCDが発売されています。その様な中でまず入門用としておすすめなのが『25 Greatest Hits』。
内容は、彼らの活動期間中最も重要な2つの時期、すなわちデビューから'60年代初頭までのドゥー・ワップ時代と'60年代中期から後期にかけてヒットを連発したソウル時代におけるヒット曲と代表曲を集めたものとなっています。収録曲数はタイトルの通り25曲で、リトル・アンソニー&ジ・インペリアルズの'60年代までのチャート・ヒットで本盤に収録されていない曲は、'66年の「It's Not the Same」(全米92位)のみ。

リトル・アンソニー&ジ・インペリアルズの聴き所は、やはりリトル・アンソニーの一撃必殺絶品ファルセットとエモーショナルなヴォーカルに絡む、初期のドゥー・ワップ・コーラスやより洗練されたソウル・コーラスが織りなすロマンティックなバラードと言えるでしょう。ただし、数少ないアップ・テンポ・ナンバーの中にも躍動感みなぎる名作を有するのも事実。本盤にはそれら両方のスタイルが含まれているのでそれぞれの魅力を存分に味わう事が出来ます。

(収録曲目)
01 Tears on My Pillow('58年全米4位、R&B2位)
Little Anthony & The Imperialsの最大のヒット曲として知られるEndからの1stシングルで、Doo Wop史に残る傑作バラード。The Penguinsのヒット曲「Earth Angel」('54年全米8位、R&B1位)の影響を窺わせるコーラスとメロディーにのせて展開する、失恋の痛手と今でも忘れられない元恋人への想いを綴った切ない歌詞が胸に沁みます(Little Anthonyがラストで聴かせる嘆き節も絶妙)。さすがに名曲だけあってこの曲は数多くのアーティストにカヴァーされていますが、主な所で映画『グリース』('78年)の中で歌われたSha Na Naの絶品カヴァーやLittle Anthony本人がゲスト参加したNew Editionのカヴァー('86年『Under the Blue Moon』)、そして一番有名と思われるKylie Minogueのモダンでポップなカヴァー('89年全英1位)等があります。ちなみにNew Edition盤(『Under the Blue Moon』)では、曲の途中で歌に参加したLittle AnthonyをNew EditionのメンバーがLittle Richardと言ったりするコミカルな掛け合いが楽しい演出となっています。
02 Two People in the World('58年)
前曲のB面で発表されたDoo Wopグループ時代におけるLittle Anthony & The Imperialsの最高傑作とも称されるErnest Wright Jr.(2ndテナー)のペンによる恋愛賛歌。個人的にもLittle Anthony & The Imperialsの曲の中で最も好きな曲の一つで、バック・コーラスとの調和も究極的なLittle Anthonyの艶を帯びたファルセットと感情を滲ませた熱唱が大絶品のDoo Wopバラードに仕上がっています。この曲のカヴァー盤では、The Marcelsが唯一のオリジナル・アルバム『Blue Moon』('61年)で披露したベース・ヴォーカルを強調したヴァージョンが秀逸。その他Paul & Paulaの甘いデュエットによるエヴァーグリーン・カヴァー等もあります('63年『Paul & Paula Sing for Young Lovers』)。
03 So Much('58年全米87位、R&B24位)
Endから2ndシングルとして発表された「Tears on My Pillow」路線の曲で、Little Anthonyが情感たっぷりに歌う「君が望むなら山をも動かし、大海をも泳いで越える」といった最高にロマンティックな歌詞がハートを直撃する絶品Doo Wopバラード。
04 The Diary('59年)
この曲は作者であるNeil Sedakaのヒット曲('58年14位)として有名なナンバーですが、元々はNeil SedakaがLittle Anthony & The Imperialsのために「Tears On My Pillow」の次のシングル曲として提供したもの。Little Anthony & The Imperialsが録音自体は済ませていたものの次作として前曲を発表したため、急遽Neil Sedakaが自ら録音して発表したといういわくつきの曲(Endでの3枚目)。もちろん曲自体は最高なのですが、完璧なNeil Sedaka盤の印象が強いためか子供っぽく歌ったLittle Anthony & The Imperials盤はノン・ヒットに終わっています。
05 It's Not for Me(未発表)
Little Anthony & The Imperialsの後の音楽性を暗示するかの様な少しSoul色を感じさせるバラードで、当時未発表に終わったのが信じられない知られざる佳曲。それにしてもLittle Anthonyの感情の込め方はいつ聴いても上手いものです。
06 Wishful Thinking('59年全米79位)
2度目の大ヒットを狙って「Tears on My Pillow」を書いたSylvester BradfordとAl Lewisのコンビの作品を再度取り上げたもの(Endでの4枚目)。曲調や歌詞のテーマ、そしてLittle Anthonyの子供っぽい歌い方までもが「Tears on My Pillow」を連想させるセンチメンタルな名曲なのですが、そこが返って「Tears on My Pillow」の二番煎じと捉えられたのか、残念ながら思った程の大ヒットを記録できませんでした。ちなみにSylvester BradfordはDoo WopグループThe Suburbansのメンバーだった人物で、Al LewisはFats Dominoが大ヒットさせた「Blueberry Hill」('56年全米2位、R&B1位、オリジナルはSammy Kaye Orchestraの'40年盤)の作者として知られており、この2人による共作曲には他にGene Vincent & His Blue Capsの「Right Now」('59年)等があります。
07 A Prayer and a Juke Box('59年全米81位)
Popな仕上がりのバラード曲(Endでの5枚目)。
08 I'm Alright('59年)
「So Near and Yet So Far」とのカップリングで発表されたEndからの6thシングルで、ゴスペルの影響を強く受けたホットなナンバーになっています。それもそのはず、この躍動感に満ちた曲でLittle Anthonyとの共作者として名を連ねているのは、ゴスペル界から転身した天才SoulシンガーSam Cookeですから。もちろん高音ヴォイスで熱唱するLittle Anthonyの歌も聴きもの。
09 Shimmy, Shimmy, Ko-Ko-Bop('59年全米24位、R&B14位)
独特のリズムがクセになりそうなノヴェルティ・タッチのヒット曲(Endでの7枚目)。
10 My Empty Room('60年全米86位)
穏やかな歌い出しとは裏腹に、Little Anthonyがサビ部分で感情を爆発させるかの様なダイナミックな歌唱を聴かせる隠れた名曲(Endでの8枚目)。
11 I'm Taking a Vacation from Love('60年)
Endから9thシングルとして発表されたLittle Anthony & The ImperialsにしてはPops色が濃い異色のナンバー。ちなみに、このConnie Francis辺りが歌っても不思議でない曲で作者の一人に名を連ねるHelen MillerはAldon Music所属のソングライターで、同僚のHoward Greenfieldとの共作としてBobby Veeの「Charms」('63年全米13位)やThe Shirellesの「Foolish Little Girl」」('63年全米4位、R&B9位)、Gene Pitney の「It Hurts to Be in Love」('64年全米7位)等珠玉の60's Popsヒットを世に送り出しています。
12 Please Say You Want Me('61年)
ニューヨーク出身のキッズ・グループ、The Schoolboysの傑作Doo Wopバラード('56年R&B13位)を忠実にカヴァーしたものですが、時折子供っぽい歌唱を聴かせていたLittle Anthonyにピッタリの選曲と言った所でしょうか(Endでの12枚目)。
13 Traveling Stranger('61年)
3パート・ハーモニーが効果的に用いられているためか、近年多くのDoo Wopグループに歌い継がれているドライヴ感あふれる名作Doo Wop。元々はLittle Anthony & The Imperialsの1stアルバム『We Are The Imperials Featuring Little Anthony』('59年)に収録されていた曲を2年程経ってシングル・カットしたもので(Endでの13枚目)、Little AnthonyとErnest Wright Jr.による共作曲。
14 I'm on the Outside (Looking in) ('64年全米15位)
時代に適応するかの様に完全にSoulグループとしての方向性を打ち出したLittle Anthony & The ImperialsのDCPからの1stシングル。タイトなバック・コーラスに絡むLittle Anthonyのエモーショナルな歌唱が見事にハマっています。
15 Goin' Out of My Head('64年全米6位)
Little Anthony & The ImperialsのDoo Wop時代の代表曲が「Tears on My Pillow」ならばSoul時代の代表曲はこれ。静かな歌い出しからは予想もつかないサビ部分の盛り上がりが胸を締め付けます(DCPでの2枚目)。
16 Hurt So Bad('65年全米10位、R&B3位)
前曲の流れを引き継ぎつつさらにドラマティックな展開をみせたDCPからの3rdシングル。後にLinda Ronstadtによるカヴァー・ヴァージョンも大ヒットを記録しています('80年全米8位)。
17 Take Me Back('65年全米16位、R&B15位)
ほのぼのとした雰囲気のスウィートな好曲(DCPでの4枚目)。
18 I Miss You So('65年全米34位、R&B23位)
Jazz系コーラス・グループ、The Cats & The Fiddleの'40年の曲をSoul時代に相応しい洗練されたスタイルでカヴァーしたもの(DCPでの5枚目)。
19 Out of Sight, Out of Mind('69年全米52位、R&B38位)
ヴァージニア出身の名門Doo Wopグループ、The Five Keysが'56年に放ったヒット曲(全米23位、R&B12位)を見事にSoul風味に味付けしてカヴァーしたもの(United Artistsからの1stシングル)。ちなみにこの曲は、R&B歌手のIvory Joe HunterとClyde OtisがPat Booneのために作った曲だったのですが、Pat BooneがレコーディングしなかったのでThe Five Keysが取り上げたという経緯があります。
20 Hurt('65年全米51位)
続いてこちらもSoul風コーラスによるリメイク・ナンバーで、Timi Yuroの'61年の大ヒット曲(全米4位)として知られる曲をカヴァーしたもの(DCPでの6枚目)。ちなみのこの曲のオリジナルは、'54年にR&B8位を記録したRoy Hamilton盤。
21 Ten Commandments of Love('69年全米82位)
本盤におけるSoul時代のリメイク第4弾はThe MoonglowsがHarvey & The Moonglows名義で発表した曲('58年全米22位、R&B9位)のカヴァーで、オリジナルに比べて音的にかなり新しくなった印象を受けます(United Artistsでの2枚目)。
22 Better Use Your Head('66年全米54位)
Veepからの1stシングルとして発表されたリズム・ナンバー。
23 Gonna Fix You Good (Everytime You're Bad)('66年)
チャート入りしなかったのが到底納得できない絶品ナンバーで、Motownサウンドを彷彿とさせるビートとキャッチーなメロディーが心弾ませる隠れた傑作曲(Veepでの2枚目)。
24 I'm Hypnotized('67年全米98位)
Veep時代のマイナー・ヒット曲。
25 Yesterday Has Gone('68年)
Veep時代のPopなシングル曲。


※ その他リトル・アンソニー&ジ・インペリアルズのおすすめCD

・『For Collectors Only』 
End時代(Doo Wop時代)に的を絞った2枚組
・『The Very Best of Little Anthony & The Imperials』 
'60年代中盤までの曲を集大成した3枚組

※ iTunes Storeリトル・アンソニー&ジ・インペリアルズの曲をダウンロードする場合はこちらでどうぞ(試聴可)。1曲から購入できます。iTunes(無料)がインストールされていない場合は、アプリケーションのダウンロード・ページが開きます。
[Doo Wop to Soul!Little Anthony & The Imperials]の続きを読む


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BLACK CATS 『'83 COME BACK SPECIAL』 ♪本文末に記事に関連した動画有

■ 今回は、当ブログでも記事中度々触れると共にサイド・メニューでも紹介しているDVD、『'83 COME BACK SPECIAL』をピック・アップしたいと思います。

※ 関連記事:
・[日本初のNeo Rockabillyバンド,ブラック・キャッツ](詳細なプロフィール)

DVD:[amazon] [Tower Records] [楽天市場]
'83 COMEBACK SPECIAL
本作は日本初のネオ・ロカビリー・バンド、ブラック・キャッツがその絶頂期に行なったライヴの模様を収めたもので、全ネオ・ロカビリー・ファン必見の超おすすめ作です。具体的には'83年の10月11日に“中野サンプラザ”で行なわれた“ピンク・ドラゴン”オープニング・パーティにおけるブラック・キャッツのライヴ映像集となっています(全12曲)。

演奏内容はアルバム収録曲の他、'50年代のロカビリーやロックンロール、さらに'70年代のネオ・ロカビリー・ナンバーで構成。ブラック・キャッツの貴重なライヴ・パフォーマンスをクリアな画像で観れるだけでも感動ものですが、本作には多くの見所・聴き所が含まれています。
まず、イントロ部分の楽屋におけるブラック・キャッツのメンバー達を捉えた映像シーン。各々自慢のリーゼントをセットしたりタバコを吸ってくつろいだりと興味深いシーンの連続ですが、個人的にはカメラを意識した誠ちゃん高田誠一)が一瞬カメラ目線でおどけた表情を見せる部分が一番シビレます。あと、サングラスをはずして素顔で楽屋内をうろついているオットー覚田修)の姿も貴重!?
次に演奏シーンですが、3rdアルバムより前のまだスラッピング・ベースが使われていなかったいくつかのアルバム収録曲に関しても、バッチリとスラッピング・ベースで演奏されていて本格的なロカビリー・サウンドになっている点が聴き所と言えるでしょう。そして何と言ってもアルバム未収録のカヴァー曲はどれも見逃せない(聴き逃せない)超お宝映像(音源)!

現在でもカリスマ的人気を誇るヴォーカルの誠ちゃんはもちろん、伝説と化した和製ネオ・ロカビリー・バンド、ブラック・キャッツのカッコよさが余すことなく収められており、観客の様子も含め当時の熱狂がストレートに伝わってきます。まだ観ていない人はぜひ体験してみましょう。

(演奏曲目)
01 We Gotta Have Room to Rock
Eddie Cochranの「Twenty Flight Rock」('57年)に影響を受けた様なLevi & The RockatsのオリジナルNeo Rockabillyナンバー「Room to Rock」('79年)をカヴァーしたもの。ここでのBLACK CATSヴァージョンは出だしにトラディショナル・ソング「Dixie」のフレーズを入れていますが、同じくLevi & The Rockatsの「Note From the South」('79年)にインスパイアされたのでしょうか?いずれにしても誠ちゃんの涼しげなヴォーカルがカッコいい好カヴァーとなっています。ちなみにこの曲の作者は、ソロ時代のBrian Setzerや再結成後のThe Stray Catsにも曲を提供したBobbyとLarson2人の兄弟からなるThe Paine Brothersです。
02 涙のロンリー・ナイト
BLACK CATSの3rdアルバム『Heat Wave』('82年)に収録されているRockin'ナンバー。
03 LOST LOVE('82年『Heat Wave』)
Popに弾けたメロディーと誠ちゃんのペンによる切ない歌詞が絶妙に調和したBLACK CATSの隠れた名曲(『Heat Wave』収録)。
04 Magic Island
仏国のTeds系バンド、Alligatorsの「Blue Letter」('80年『Rockabillygator』)を元ネタとする、BLACK CATSファンの間で人気の高いトロピカル風味のナンバー。この曲は初代ベーシストの陣内淳が在籍していた時代の2ndアルバム『Vivienne』('82年)収録曲ですが、ここではスタジオ録音盤と違って2代目ベーシストの中村元によるバチバチと響くスラッピング・ベースが超カッコいい完璧なRockabillyナンバーに仕上がっています。
05 いとしのベリンダ
対してこちらは英国のTeds系バンド、Rockabilly Rebsの「Eddie Say Your Prayers」('82年『Rebels Till the End』)を元ネタとするノリのいい絶品Neo Rockabillyナンバー(片桐孝作詞、久米良昌作曲)。スローで洒落た歌い出しからスピーディーなRockabillyに急変する展開がたまりません(『Heat Wave』収録)。この曲自体には直接関係ありませんが、実際のライヴでこの曲の前に演奏していた曲(「Magic Island」ではない)の終盤で中村元が仰向けに寝転がってベースを弾いていた様子で、アメリカでのライヴでも披露していたアクロバティックな?パフォーマンスもシーンの冒頭に記録されています。この小技を言葉で説明するのは難しいのですが、仰向けの状態で抱えていたウッド・ベースをさりげなく通りかかったオットーに一旦放り渡して、その間ジャッキー・チェンなんかが映画でよくやる様に下半身を振って地べたにつけた両手を使って飛び跳ねて立ち上がり、オットーからベースを放り返されるというもの。百聞は一見にしかず、興味のある人はDVDで確認して下さい。
06 Bluejean Bop
ご存知、Gene Vincent & His Blue Capsの3rdシングル('56年全米49位)をカヴァーしたもの。誠ちゃんのウルトラ・ヒーカップ唱法も聴きものですが、何と言っても3回目の間奏で中村元がウッド・ベースを倒してその上に乗り突如弾きだすスラッピング・ベースが圧巻!かなりエキサイティングなカヴァーとなっています。
07 Summertime Blues
1stアルバム『Cream Soda Presents』('81年)でも取り上げられていた、Eddie Cochran最大のヒット曲('58年全米8位)のカヴァー。
08 Tutti Flutti
オリジナルはLittle Richardの'55年全米17位曲「Tutti Frutti」ですが、ここではElvis Presleyヴァージョン('56年)譲りの疾走感に加え、曲中スラッピング・ベースが鳴り響くRockabillyヴァージョンになっています。さらにこの曲のヴォーカルのみオットーで、冒頭勢いよく“Wop Bop A Loo Bop A Lop Bam Boom!”とシャウト3連発をキメた後、スラッピング・ベースのフレーズで幕を開けるスタジオ録音盤(『Vivienne』収録)にない始まりは鳥肌もの。
09 もう一度だけランデブー
アルバム『Heat Wave』の冒頭を飾る和製Neo Rockabillyナンバーで、出だしのスラッピング・ベースから一気に疾走していくスピード感がとにかく最高(久米浩司作詞・作曲)。
10 I・愛・哀 -waiting for you-
この曲はBLACK CATSが真にNeo Rockabillyバンドとしてのスタイルを確立した5thシングル(『Heat Wave』にも別ヴァージョン収録)で、和製Neo Rockabillyナンバー第1号として歴史に残る大名曲(高田誠一作詞、片桐孝作曲)。なお、どういう訳かこの曲の映像ではスロー映像等他の曲の演奏シーンが使われています。
11 Rock A Billy Boogie
アルバム『Vivienne』にも収録されていたBLACK CATSのライヴ・レパートリーの定番曲で、Johnny Burnette Trioの代表作「Rock Billy Boogie」('56年『The Rock & Roll Trio』)をカヴァーしたもの。ここではアンコールで披露しており、大いに盛り上がる中ラストで見せる久米浩司のバス・ドラム上からのバク宙パフォーマンスも見ものとなっています。
12 Baby, Let's Play House
DVDラストを飾るのはElvis Presleyが'55年(C&W10位)に放ったRockabillyの定番曲。観客だけでなくBLACK CATSのメンバーも興奮の絶頂にあり、ステージではこの上なくホットな演奏が繰り広げられています。演奏が終わって観客に手を振りつつステージを後にする誠ちゃんがカッコよすぎ!!

※ その他ブラック・キャッツ関連の注目アイテム
・『GO! CAT GO! -BLACK CATS in U.S.A-
ベスト盤CDと伝説となったアメリカ・ツアーのDVDがセットになった2枚組
・『ROCK'A BILLY SO WHAT!
6人編成時代のブラック・キャッツのベスト盤
[『'83 COME BACK SPECIAL』/ブラック・キャッツ]の続きを読む


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Mi-Ke 『甦る60's 涙のバケーション』 ♪本文末に記事に関連した動画有

■ 今回は、和洋を問わずポップ・ミュージックの歴史に残る様々な音楽ジャンルをリヴァイヴァルして、'90年代初頭に人気を博した女性アイドル・グループ、Mi-Keミケ)が'60'sポップスをコンセプトにして'93年に発表した6枚目のアルバム、『甦る60's 涙のバケーション』を紹介したいと思います(プロフィールは後述)。

Mi-Ke 『甦る60's 涙のバケーション』予め言っておくと『甦る60's 涙のバケーション』は現在入手困難の様なんですが、個人的に好きなアルバムなのであえて紹介します。内容は、オリジナルの60'sポップス風ヒット曲「涙のバケーション」を除いて、全て'60年代当時日本でヒットした洋楽ポップスのカヴァーで構成(全16曲)。キュートに弾けた明るいポップスや胸にしみるセンチメンタルなバラード等々、60'sポップスの甘くドリーミーな世界をリード・ヴォーカル宇徳敬子のキュートな歌声で追体験する事が出来ます。

何よりも本作は単なる60'sポップスのコピーに終始することなく、Mi-Ke独自のカラーで彩られている点が最大の魅力と言えるでしょう。
本来Mi-Keは純粋なオールディーズ・リヴァイヴァル・アーティストではないため、各曲が幅広い音楽的バック・グランドに根ざしたカヴァーとなっており、また彼女達が登場した'90年代という時代性を背景に、アナログ時代の音楽(60'sポップス)を当時のビートやサウンドを織り込んだデジタル時代の音楽としてリメイクしているのです。もちろん60'sポップス本来の雰囲気(魅力)を全く損なわせる事なく、それらをさりげなく融合させる形で。

また、カヴァー元となった洋楽のオリジナル曲やアーティストばかりでなく、日本人カヴァー・ポップス歌手や訳詞家にも敬意を払っているかの様に、多くの曲で当時ヒットした日本語カヴァー盤の歌詞も交えて歌われているのは日本人にとって嬉しい限りです。J-POPの原点とも言うべき'60年代のカヴァー・ポップスをたたえたMi-Keの姿勢は、以前紹介した'80年代のオールディーズ・リヴァイヴァル・バンド、ザ・ヴィーナスにも通じるものがあります。

何はともあれ、本盤は全てのポップス・ファンにおすすめです。

※ 参考までに入手しやすいMi-Keのベスト盤を記しておきます
・『complete of Mi-Ke at the BEING studio
・『BEST OF BEST 1000 Mi-Ke


(『甦る60's 涙のバケーション』収録曲目)
※ 多くのショップ等では曲順が誤って紹介されています。正しくは下記の通り。
訂正:本CDには曲順の異なるものが存在するそうです(mizさんのコメント参照)。従って、下記の曲順は私が所有するCDの曲順に依ります。お詫びの上訂正します(2008.4.5)。<(_ _)>

01 ジョニー・エンジェル
Shelley Fabaresのデビュー・ヒットとなった60's Girl Popsの大名曲「Johnny Angel」('62年全米1位)のカヴァー。前半を日本語で後半を英語で歌っているのですが、日本語部分はThe Carpentersのカヴァー・ヴァージョン('73年『Now and Then』)とまではいかないにしてもやや大人っぽく、英語部分はキュートに歌っている様に感じられます。いずれにしても宇徳敬子の歌唱力が光る名カヴァーと言えるでしょう。ちなみに日本語部分は、'62年に日本でヒットした森山加代子の日本語カヴァー盤の歌詞(漣健児の訳詞)で歌われています。なお、この曲は女優Georgia Leeの'60年盤がオリジナル。
※ 関連記事:[テレビが生んだ60'sアイドル、Shelley Fabares] 
02 “コニー・フランシス”メドレー
Oldies Popsの代名詞、Connie Francisの日本における人気曲をメドレー形式でカヴァーしたもので、60's Popsのエッセンスはそのままに、シャープなパーカッションやデジタル・サウンド的なキーボードの音色等'90年代の音を融合させてパワー・アップした名カヴァーとなっています。なお、メドレーの曲順、発売年、全米チャート順位、原題等は次の通り。Vacation('62年9位)~想い出の冬休み('62年18位「I'm Gonna Be Warm This Winter」)~夢のデイト('61年「Someone Else's Boy」)~大人になりたい('61年72位「Too Many Rules」)。「Vacation」(「ヴァケーション」)と「想い出の冬休み」はそれぞれ'62年と'63年に弘田三枝子が歌った日本語カヴァー盤(共に漣健児の訳詞)も大ヒットし、「夢のデイト」(浜口庫之助の訳詞)と「大人になりたい」(漣健児の訳詞)は本国ではB面曲だったものを日本ではA面曲として日本語盤で発表して大ヒットさせた曲。Mi-Keヴァージョンもこれらの訳詞によるものですが、「Vacation」と「大人になりたい」は後半部分が英語で歌われています。
※ 関連記事:[オールディーズ・ポップスの女王!Connie Francis]
03 Be My Baby
オリジナルは'60年代を代表するガール・グループThe Ronettesの'63年全米2位(R&B4位)曲で、日本では同年弘田三枝子の日本語カヴァー盤「私のベイビー」(漣健児の訳詞)でも大ヒットした曲をカヴァーしたもの。Ronnie Spectorと弘田三枝子という迫力に満ちた天才ヴォーカリストに真っ向から挑むのではなく、宇徳敬子が自然体で歌っているのは大正解。前二者のヴァージョンと比べてかなりキュートな歌声でリメイクされています。なお、歌い出しが日本語で、後は全て英語で歌われています。  
04 サヨナラ・ベイビー
Bobby Veeの傑作曲「Take Good Care of My Baby」('61年全米1位)を現代風のビートでカヴァーしたもの。Mi-Keヴァージョンは最初と最後が英語で、その間が日本語で歌われているのですが、面白い事に英語部分(オリジナル盤の歌詞)では恋人が"her"(女性)と歌われているのに日本語部分では"彼"(男性)と歌われているんですよね(どうでもいい事ですが...)。なお日本語詞は、'90年にテレビ・アニメ『ちびまる子ちゃん』のオープニング曲、「ゆめいっぱい」でデビューした歌手関ゆみ子(現 有馬ゆみこ)が瀬木佑未子名義で書いたもの。ちなみに瀬木佑未子は、「白い2白いサンゴ礁」のカップリング曲「お気に入りのワーゲン」(関ゆみ子名義)や「悲しきテディ・ボーイ」のカップリング曲「涙のLonely Story On The Beach」(関有美子名義)、「朝まで踊ろう」のカップリング曲「星空にTEARDROPS」、「Pink Christmas」のカップリング曲「BLUE MOONのように」、「涙のバケーション」のカップリング曲「わたしのヒーロー」等Mi-Keのシングル曲の作詞も手がけています。
※ 関連記事:[ピリッと爽快60's Pop & Roll!Bobby Vee]
05 シェリー
The Four Seasonsの大ヒット曲「Sherry」('62年全米1位)を比較的オリジナルに忠実にカヴァーしたもの。但し、前半の日本語部分は'63年に日本でヒットしたダニー飯田とパラダイスキング(唄:九重佑三子)の日本語カヴァー盤の歌詞(漣健児の訳詞)で歌われています(後半は英語歌詞)。
06 涙のバースデー・パーティー
アイドル歌手Lesley Goreが放った'63年全米1位曲「It's My Party」のカヴァー。同年日本ではスパーク三人娘の内の2人、中尾ミエと園まりが日本語カヴァー(「涙のバースデイ・パーティー」)していましたが、Mi-Keヴァージョンはサウンドだけでなく日本語歌詞(瀬木佑未子の訳詞)も当時のものに比べて今風になっています。歌詞は定型コーラス部分以外日本語で、元気いっぱいに歌う宇徳敬子が好印象。 
07 I Will Follow Him(Chariot)
当時14歳だったLittle Peggy Marchの'63年全米1位曲(原曲はPaul Mauriatが'62年に変名で書いた「Chariot」)を英語でカヴァーしたもの。Mi-Keヴァージョンは爽快なイントロで幕を開けるスマートなカヴァーになっています。そう言えば中尾ミエの「涙のバースデイ・パーティー」のB面がこの曲の日本語カヴァー「ラブ・ユー・ラブ・ユー・ラブ・ユー」で、当時両面ヒットを記録しているんですよね。 
08 ボビーに首ったけ 
日本では'63年に伊東ゆかりと梅木マリが日本語カヴァー盤(みナみかズみの訳詞)でもヒットさせた、Marcie Blaneの'62年全米3位曲「Bobby's Girl」がオリジナル。Mi-Keヴァージョンは前半がみナみかズみの訳詞による日本語、後半が英語で歌われています。
09 メドレー“Navy!Fruity!”
Oldies Popsの中でも一際甘酸っぱいナンバーを集めてメドレー形式で絶品カヴァーしたもの。特にセンチメンタルな歌詞とメロディーを持つ最初の3曲における宇徳敬子の涼しげな歌唱が絶妙。メドレーの曲順、オリジナル歌手、発売年、全米チャート順位、原題等は次の通り。レモンのキッス(Nancy Sinatra:'62年「Like I Do」)~Navy Blue(Diane Renay:'64年6位)~イチゴの片想い(Irving Kaufman:'26年「Tonight You Belong To Me」)~パイナップル・プリンセス(Annette:'60年11位「Pineapple Princess」)。日本では、「レモンのキッス」は同年のザ・ピーナッツ盤(みナみかズみの訳詞)、「Navy Blue」(「ネイビー・ブルー」)は同年のダニー飯田とパラダイスキング(唄:九重佑三子)盤(漣健児の訳詞)、そして「パイナップル・プリンセス」は'61年の田代みどり盤(漣健児の訳詞)による日本語カヴァーもヒットしています。ここでは「Navy Blue」と「パイナップル・プリンセス」のみ一部それらの日本語歌詞で歌われています(他は全て英語)。なお、「Tonight You Belong To Me」は元々ポピュラー・ソングで、Oldies Popsとしては一般にPatience & Prudence盤('56年全米4位)が有名ですが、こと日本では「レモンのキッス」に端を発したフルーツ・シリーズの一つとして'63年に発売されたNancy Sinatra盤('62年)が大ヒットしています。もちろんMi-Keヴァージョンが参考にしているのも日本でのみヒットしたNancy Sinatra盤。ちなみに「レモンのキッス」(日本のみのヒット曲)は、作者のDick Manningがイタリアのオペラ『La Gioconda』(1876年)の中で歌われた「Danza delle ore」のメロディーをヒントに作曲したもので、英国では同年すかさずカヴァーしたMaureen Evansがヒットさせています(全英3位)。
10 ボーイ・ハント
Connie Francisが初主演した'60年の映画『Where the Boys Are』の同名主題歌('61年全米4位)のカヴァー。日本では同年Connie Francisの日本語ヴァージョン(奥山靉の訳詞)も発売されてヒットしており、Mi-Keヴァージョンは歌い出しがその日本語歌詞、後はオリジナルの英語歌詞によって歌われています。またここでは間奏のお洒落なギター・ソロが異彩を放っています。
11 内気なジョニー
オリジナルはJoanie Sommersの代表曲「Johnny Get Angry」('62年全米7位)ですが、この曲の最大の特徴とも言える切迫したピアノの旋律は残した上で、ディスコ調サウンドやハードなギターを盛り込んだかなりエキサイティングなカヴァーとなっています。しかし、曲の魅力が全く損なわれていないのは見事。また、宇徳敬子がJoanie Sommers を意識して子供っぽく歌っているのも微笑ましい限り。なお、Mi-Keヴァージョンは基本的に英語で歌われていますが、最後に登場する日本語歌詞は'62年の森山加代子の日本語カヴァー盤(三田恭次の訳詞)に拠っています。
12 悲しき片想い
ご存知、Helen Shapiroの極上センチメンタル・バラード「You Don't Know」('61年全英1位)をカヴァーしたもの。日本では同年弘田三枝子の日本語カヴァー盤(漣健児の訳詞)も大ヒットを記録しています。例によってMi-Keヴァージョンは前半がその弘田三枝子盤の歌詞で、後半がオリジナル盤の英語歌詞で歌われています。偶然か必然か、この和洋折衷歌詞は竹内まりやのカヴァー・ヴァージョン(2003年『Longtime Favorites』)と全く同じなんですよね。ただ、Mi-Keヴァージョンには日本語部分と英語部分の間にオリジナル盤にもない間奏が挿入されているのと宇徳敬子の感情を抑制した歌唱が趣を異にしていますが。ちなみにその60's Popsのカヴァー・アルバム『Longtime Favorites』では、本盤収録曲の内他にも「ジョニー・エンジェル」(英語)と「ボーイ・ハント」(日本語)が取り上げられています。
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13 ロコモーション
オリジナルは'60年代を代表するダンス・ヒットとして有名なLittle Evaの「The Loco-Motion」('62年全米1位)ですが、Mi-KeヴァージョンはKylie Minogue('87年全米3位、全英2位)のカヴァー盤と肩を並べるモダンなダンス・ナンバーに生まれ変わっています(英語)。派手なサウンドに負けない宇徳敬子の熱唱も印象的。
14 悲しき慕情
Neil Sedakaの「Breaking Up is Hard to Do」('62年全米1位)をカヴァーしたものですが、Mi-Keヴァージョンはその60's Popsヴァージョンのカヴァーと言うよりは'75年にNeil Sedaka自身によって再録されたスロー・ヴァージョン(全米8位)を意識した様な作りになっています。しんみりとした雰囲気で歌われている英語の歌詞に違和感なく溶け込んだ瀬木佑未子による粋な日本語詞が秀逸。
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15 One Boy
元々はブロードウェイ・ミュージカル『Bye Bye Birdie』('60年)の中で出演者によって歌われた曲で、日本では同ミュージカルの映画版('63年)が同年公開されたためJoanie Sommersのヒット・ヴァージョン('60年全米54位)が本国に3年遅れで人気を集めました。また、森山加代子も'63年に日本語カヴァー盤(加茂亮二の訳詞)をヒットさせています。バックの演奏がピアノだけのMi-Keヴァージョンは、優美で大人っぽい雰囲気。なお、歌詞はほぼ英語なのですが、ほんの一部で加茂亮二の訳詞による日本語歌詞が使われています。
16 涙のバケーション
本盤のコンセプトを先取りする形で先行発売されたMi-Ke10枚目のシングルで、本盤中唯一のオリジナル曲。と言っても、サウンドもバック・コーラスも完全に60's Pops調の弾けたナンバーで、歌詞には'50~'60年代の曲名がふんだんに散りばめられていたり、その時代の曲の歌詞に影響を受けたフレーズが登場したりする楽しい和製Oldies風Popsになっています。また、この曲はMi-Keがアシスタントを務めた音楽番組、『NHKヒットステージ』('92年4月~'93年3月)のテーマ・ソングに採用されてオリコン19位のヒットを記録し、彼女達が前年に引き続いて出場した'92年末の第43回NHK紅白歌合戦で歌われた曲でもあります。
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