わが国初のロカビリー・スター、小坂一也

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和製プレスリー第1号 ♪本文末に記事に関連した動画有

■ 前回まで数回にわたりロックンロールの原点としてElvis Presleyの記事を連載しましたが、今回はわが国のロックの原点とも言うべきアーティストを紹介したいと思います。
エルヴィス・プレスリーがすべての始まりだとしたら、やはり日本で最初にエルヴィス・プレスリーの曲を取り上げてスターの座についた小坂一也こそがわが国初のロカビリー・スターという事になるでしょう。偶然にも'35年生まれの同い年!

という事でまずCDの紹介ですが、彼の場合“この1枚”(あくまで日本のロカビリーという観点から)と言えるものがないので今回まず基本となるCDを紹介し、次回その他にぜひ聴いて欲しい曲が収録されているものを何枚か紹介します。

CD:[試聴/Tower Records] [amazon]
ワゴン・マスター 1954その基本の1枚がこれ『ワゴン・マスター 1954』(1枚というか2枚組ですが...)。小坂一也とワゴン・マスターズとしてのデビュー曲「ワゴン・マスター」等の和製C&W、本場アメリカのC&Wやロックンロールの日本語カヴァー、そして彼のもうひとつの側面とも言えそうな古賀政男作品を含む青春歌謡曲の数々が'54年から'69年までの録音で全50曲収録されています。
戦後日本が生んだ偉大な歌手、小坂一也のキャリアを集大成した決定盤と言えるでしょう。

和製C&Wも“なるほど”と思える出来ですがやはり彼の本領発揮と言えるのはC&Wやロックンロールの日本語カヴァー群でしょう。特にロックンロール系の曲は日本におけるロック史あるいはロカビリー史を知る上でもかなり興味深い仕上がりになってます。
この時代のロカビリー系C&Wバンドに共通するんですが、本来ロカビリーと言えない様な楽曲(例えばPaul Anka等のポップス系やRCA期のエルヴィスのR&R等)を取り上げても当然カントリー・チックに演奏するので意外とロカビリー風味になったりしてるんですよね。

では、ロックンロール・カヴァーを中心に主要曲について簡単に触れておきましょう。
エルヴィス・プレスリーもサン時代に録音した「君を求めて」('57年1月和製C&W「さすらいの旅人」のB面曲、原題「Trying To Get To You」)は小坂一也自らも好きな曲の一つとしてあげている通り、かなり熱が入ったシャウトぶりがGOOD。また、ギターもなかなかカッコいい演奏を聴かせてます(堀威夫?)。
映画俳優のTab HunterやC&WシンガーSonny James、はたまたドゥー・ワップ系白人コーラス・グループThe Crew Cutsを始め数多くのカヴァーを生んだポップなカントリー曲「ヤング・ラブ」(それぞれ'57年全米1位、2位、17位)。小坂一也もダーク・ダックスのコーラスをバックに'57年6月に発表しており抜群の歌唱力で雰囲気よく仕上げてます(やはりカントリー系の歌は絶品!)。
ちなみにこの曲はロカビリー・シンガーRic Carteyが'56年のデビュー曲「Oooh-Wee」のB面で発表したものがオリジナル(A面はカッコいいロカビリー)で、作者は彼と彼のガール・フレンドCarole Joynerです。
エルヴィス・プレスリーの全米TOP曲「オール・シュック・アップ」は'57年11月にカヴァーしていますが、これはオリジナルよりロカビリーっぽく仕上げられていてかなりの出来です。なんとこの曲ではオリジナルにないヒーカップ唱法を披露しており、またギターもオリジナルよりロカビリー風に演奏されてるんです。おそらく日本のロカビリー史上初めてヒーカップ唱法を使って録音された曲ではないでしょうか(必聴!)。
日本でも当時人気があった、ポップなロックンローラーCharlie Gracieの'57年全米1位曲「バタフライ」とそのB面「恋の九十九手」(原題「Ninety-Nine Ways」)もそれぞれ'57年8月と12月にカヴァーしており、原曲のもつポップな部分も上手く再現しています。結構この手の曲好きなんですよね~。
'58年2月にカヴァーしたエルヴィスの「テディ・ベア」もオリジナルよりロカビリーっぽく仕上げています。この'58年2月というのは8日から16日にかけて第一回“日劇ウエスタン・カーニバル”が開催された月でもあり、そこで一躍全国にその名を知らしめることとなった“ロカビリー三人男”の一人、ミッキー・カーチスもすかさず同月デビュー・シングル「月影のなぎさ」(原題「Moonlight Swim」、オリジナルは'57年全米24位の映画俳優Anthony Perkins盤)のB面において「小熊のテデー」のタイトルで「Teddy Bear」をカヴァーしています(こちらもワイルドで○)。
'65年の再録ヴァージョンの「ハートブレーク・ホテル」は'56年発表のもの(本CD未収録)より完成度としては高いでしょう。小坂一也のヴォーカルもエルヴィスっぽく歌われてるし、バックを務めたジャッキー吉川とブルー・コメッツの演奏も流石オリジナルをほぼ忠実にコピーしてます。

その他の主なカヴァーは、エルヴィスも取り上げた、Fats Dominoの大ヒット曲「ブルーベリー・ヒル」(全米2位、R&B1位、オリジナルは'41年Gene Autry)、Roy Clarkのギターもイカす'56年のプリミティヴなロカビリー「Hot And Cold」を歌ったMarvin Rainwaterのカントリー曲「恋を運ぶ青い鳥」(原題「Gonna Find Me A Bluebird」、全米18位)等です。
そしてカントリー・ファンにおすすめなのが、小坂一也自身のLefty Frizzellに次ぐアイドルとなった伝説のC&WシンガーHank WilliamsのC&W1位曲3連発「カウライジャ」('53年)、「コールド・コールド・ハート」('51年)、「ロング・ゴーン・ロンサム・ブルース」('50年)のカヴァーです。特に'59年3月発表の後者2曲は絶品!

全50曲の収録曲の内、小坂一也とワゴン・マスターズによる作品は約半数の30曲ですが、当時日本一の人気を誇ったC&Wバンドの作品は日本のカントリー史やロカビリー史上重要であるばかりでなく、彼らの実力もまた一流であったことを如実に証明しています。
日本におけるカントリーやロカビリーのルーツに興味がある方にぜひおすすめです。
■ さて、続いては日本におけるロカビリー創生期について小坂一也とワゴン・マスターズの略歴(C&W時代まで)も兼ねて見ていきましょう。

戦後の日本は、アメリカのあらゆる文化が一気に流入しましたが、その中にはジャズやC&Wといった洋楽も含まれていました。ジャズ・ブーム同様、C&Wも'50年代初頭にC&Wシンガーの先駆者、黒田美治等の活躍によってわが国でブームを迎えます。
そんな頃にワゴン・マスターズも結成されており、進駐軍のキャンプまわりを主な活動としています。
'52年9月にはワゴン・マスターズのメンバーだった成城学園高校ラグビー部の先輩、藤沢恵治に誘われて小坂一也ワゴン・マスターズに加入します。まだあどけなさの残る高校在学中の17歳でだったそうです。
各地の進駐軍キャンプまわりに加わった小坂一也は、持ち前のLefty Frizzellばりの歌唱でアメリカ人から絶大な人気を得たことは想像に難くないでしょう。
また、彼らの活動の場もこの頃ちょうど出来始めたジャズ喫茶(本来はジャズ・ブームを当て込んだもので、ジャズ演奏を生バンドで聴かせる喫茶店)へと広がりをみせたことでアメリカ人だけでなく日本人からも徐々に人気を得ていくようになっていきます。

そしてC&Wブームもピークに達した'54年10月には有楽町ヴィデオ・ホールで第1回“ウエスタン・カーニバル”が開催され、当時の人気バンドに混じってワゴン・マスターズも出演を果たします(“ロカビリー三人男”を生んだことで有名な“日劇ウエスタン・カーニバル”とは別物)。
このヴィデオ・ホールの“ウエスタン・カーニバル”は以降毎年開催され、日本の『グランド・オール・オープリー』と呼ばるC&W界最大の祭典になるんですよね。
このようなショーに出演した事でコロムビアの目に留まったのでしょうか?同年12月に「ワゴン・マスター」(小坂一也とワゴン・マスターズ)でめでたくデビューを果たした後は、先に紹介したCDで聴けるC&Wのカヴァーや和製C&Wを次々にヒットさせて、徐々に人気C&Wバンドとしての地位を確立していきます。
当時、『ミュージック・ライフ』誌の人気投票でも'55年から'57年まで小坂一也とワゴン・マスターズが1位だった事実からも彼らの人気の程がうかがい知れるのではないでしょうか。

ところで、この頃の日本にまた新たな音楽、ロックンロールが上陸しています。発端となったのは'55年8月に日本で公開された映画『暴力教室』(原題『Blackboard Jungle』)。主題歌として使われいたBill Haley & His Cometsの「(We're Gonna)Rock Around The Clock」は当時日本でもレコードが発売されてました。
本国アメリカをはじめとする諸外国同様、日本でもこの曲は大人気となり'55年10月に始まった本邦初のヒット・パレード形式のラジオ番組、『ユア・ヒット・パレード』(文化放送)でもめでたく1位を記録しています。
そんな状況の中、ちゃっかりと言うかやはりと言うかダーク・ダックス江利チエミが各々'55年11月に日本語カヴァー盤を出してるんですよね。この2つのレコードが記念すべき日本でロックンロールをカヴァーした最初のレコードと言えるでしょう。
しかし、音的にはロックンロールとは言えず前者はジャズ・コーラス風に歌ってますし、後者はビッグ・バンド・スウィング調になっています。江利チエミ・ヴァージョンはそういうものとして聴けば、ヴォーカルも迫力があって上手いし、バックの演奏もしっかりしていて十分聴きごたえはあるので私は結構好きなんですが...

そういえば、Alan FreedBill Haley & His Cometsが出演した、“史上初のロックンロール映画”と言われる『Rock Around The Clock』('56年3月本国公開)も'56年11月に日本で公開されたんですが、その時の邦題が『ロック・アンド・ロール/狂熱のジャズ』だったんですって(何それって感じでしょ)。このことからも当時の日本では一般にロックンロールとはどんなものかの認識もなく、ジャズと似たようなもんだ位に思われていたのではないでしょうか。
そういうことなら先の2組のカヴァー盤も無理からぬことと納得できますよね(良し悪しは別として元来彼らにはロックンロール的なスピリットもないのでなおさらです)。

ということで今回は日本で最初にロックンロールのカヴァー・レコードが発売されたところまでで一旦終了します。
続きは次回へ...

※ 当時の日本では“ロカビリー”という言葉が必ずしも正確に使われていなかったのですが、あらゆるメディアをはじめその頃世間一般で使われていたため、当ブログでも'60年代初め位までの国内の関連記事については厳密にはロカビリーと言えないものについてもあえて“ロカビリー”という呼称を使っています。

■ 今回の無料動画は“史上初のロックンロール映画”『Rock Around The Clock』からBill Haley & His Cometsの「Rudy's Rock」を紹介しましょう。映像ではRudy Pompilliが寝転がってサックスを吹いたり、Al Rexがウッド・ベースを持ち上げたり、くるくる回したり、横倒しにしてその上に乗っかって弾く等のパフォーマンスを取り入れて演奏していてかなり楽しませてくれます(今では多くのロカビリー・バンドがやってますが...)。

ヴィデオやインターネットもない時代に本場のロックンロールを手軽に体験出来た唯一の手段は庶民の代表的娯楽、映画でしょう。この頃わが国で初めてロックンロール的パフォーマンスを始めたといわれるエディ岩田とポーク・チャップスも、この映画を観て「Rock Around The Clock」等のレパートリーでそれらのパフォーマンスを真似ていたと言われています。
また、早い時期からロカビリーを取り上げていたと言われるブーツ・ブラザーズの面々も当時の写真でモロそれらのパフォーマンスを披露してる姿が確認できます。
この映画がわが国のロックンロールの発展に与えた影響は計り知れないほど大きかったと言えるんじゃないでしょうか。

ところで「Rudy's Rock」ですが、題名からも分かるようにRudy Pompilliのサックスが主役のインスト・ナンバーで、曲自体も彼とBill Haleyとの共作なんですが意外にも'56年全米34位を記録しています。彼らのインストものって本当にカッコいい曲多いんですよね。

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コメント
この記事へのコメント
こんにちは。
恥ずかしながら、小坂一也って始めて知りました。生で見てみたかったです。

さて、この記事を私のブログのページでご紹介させていただいたお知らせも兼ねて参りました。もしも、このご紹介について不都合があれば、お詫びを申し上げると共に、その旨、私のページの最新のコメント欄にご一報下さればうれしいです。確認でき次第、紹介の方はとりやめさせていただきます。もちろん、リンク継続OKということであれば、ご一報下さる必要はございません。今後ともよろしくお願いいたします。(最新のページ)http://sapuri777.blog31.fc2.com/
↓掲載のページです。
http://sapuri777.blog31.fc2.com/blog-entry-577.html
2007/11/03(土) 16:16 | URL | テレビなコラム #TZpNm4HA[ 編集]
初めまして(^^)
“ちいさん”でよろしいんでしょうか?どうもこんばんは!

リンク記事の方読ませていただきました♪
有楽町→ダンス・ホール→ロカビリーのつながりも面白いですね。
ダンス・ホールの歴史も興味深く、また華やかなりし日のダンス・ホールの光景が目に浮かぶ様でした。しかも自らダンス・ホールに足を運んでインタヴュー?なさってるんですね(恐れ入ります)。

またの機会にぜひその他の散歩記事も読ませていただきたいと思います。

こちらこそ今後もよろしくお願いします<(_ _)>
2007/11/03(土) 19:14 | URL | sugarboy #L/3l8JBE[ 編集]
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