2008年02月

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シャネルズ(THE CHANELS) 『Mr.ブラック』 ♪本文末に記事に関連した動画有 

■ 前回の記事で日本における'80年代初頭のオールディーズ・リヴァイヴァル・ブームの概要に触れましたが、今回はそのオールディーズ・リヴァイヴァル・ブームとも密接に関わりあって同時期に盛り上がりを見せた、ドゥー・ワップ・リヴァイヴァル・ブームの立役者、シャネルズ(現ラッツ&スター)を紹介します。

ドゥー・ワップ・リヴァイヴァル・ブームといっても日本ではあくまでオールディーズ・リヴァイヴァル・ブームの支流といった感じだったのですが、ヴォーカル陣が顔を黒く塗って本格的なドゥー・ワップを演じたシャネルズの登場が、わが国に真の意味でドゥー・ワップという音楽を広めた功績には小さからぬものがあります。
シャネルズ以前の日本のドゥー・ワップ・グループと言えば、唯一'60年頃から活動していたザ・キング・トーンズTHE KING TONES)の名が挙げられる位でした。しかも、ザ・キング・トーンズの音楽性は確かにドゥー・ワップやR&B/ソウルの影響を感じ取る事が出来ますが、全体的な割合から見るとムード歌謡やコーラス歌謡の要素が強く、必ずしもドゥー・ワップ・グループといえるものではありませんでした(個人的にはコレも好きなのですが...)。さらに言えば、実際ザ・キング・トーンズがよりドゥー・ワップ色を強めたのはシャネルズが登場した後のことです。

その様な状況の中、和製ドゥー・ワップ・グループとして衝撃的にデビューしたシャネルズによって、初めてドゥー・ワップの魅力に触れた人もかなり多かったのではないでしょうか。正直、シャネルズのデビュー当時小学5年生だった私も4つ上の姉が持っていたシャネルズのレコードや写真集『THE CHANELS』('81年)で初めてドゥー・ワップという言葉や音楽等について知った次第です。小学生だった私でも当時の歌謡曲と同じ感覚で自然とドゥー・ワップに入っていけたのは、やはりシャネルズが本格的な黒っぽいドゥー・ワップ・コーラスを核にしつつも'80年代当時のモダンな感覚、オールディーズと歌謡曲のポップなエッセンス、独自のユーモア・センス等を適度に融合させたオリジナルのドゥー・ワップを日本語で歌ったことが大きかったと思われます。この点がそれまで日本においてほんの一部のファンを除き、ほとんど聴かれる事のなかったドゥー・ワップに世間の目を注目させた、シャネルズ最大の功績だと言えるでしょう。

CD:[試聴/Tower Records] [amazon]
Mr.ブラック今回は、シャネルズがアマチュア時代の勢いと情熱をそのままプロの世界に持ち込んだ1stアルバムで、和製ドゥー・ワップ・アルバムの名盤とも称される『Mr.ブラック』を紹介します(プロフィールは後述)。
内容は、大ヒットしたデビュー曲「ランナウェイ」を含むオリジナル6曲とシャネルズがデビュー以前からライヴのレパートリーとしていた'50~'60年代のドゥー・ワップやR&Bのカヴァー7曲の全13曲。厳密に言えば「Shama Lama Ding-Dong」は'70年代に発表された曲ですが、曲調自体は'50~'60年代風の作りとなっています。どうでもいいことですが、LPレコードではA面にオリジナル、B面にカヴァーときっちり区分されていたんですよね。
もっともオリジナル曲もほとんどが'50~'60年代のドゥー・ワップ等を下敷きにして作られており、ドゥー・ワップ・ファンをニヤリとさせる様な曲の連続なのですが...
カヴァー曲に関してもかなり本格的で、オリジナル盤に勝るとも劣らない完成度を誇っています。選曲もどちらかと言えば通好み。

ドゥー・ワップ・グループであるがゆえにシャネルズの1番の聴き所はやはりヴォーカルです。彼らのヴォーカルもデビュー以降年を追う毎にますます磨きがかかり成熟に向かう訳ですが、1stアルバムの時点でも十分光り輝いています。リード・ヴォーカルの鈴木雅之は今も第一線で活躍中なので言うまでもありませんが、ソウル的なリズム感を兼ね備えた太くて黒い声質の持ち主で、黒人さながらのソウルフルなヴォーカルは天下一品(まさにMr.ブラック)。バック・コーラスも'50年代のドゥー・ワップ・コーラスの伝統を踏まえていて申し分なし。甘く響く佐藤善雄のベース・ヴォーカルも味わい深いし、月まで届きそうな久保木博之のファルセットも魅力的。

本盤は、全てのドゥー・ワップ・ファンに聴いて欲しいのですが、特にSha Na NaRocky Sharpe & The ReplaysThe Boppers等のドゥー・ワップ系オールディーズ・リヴァイヴァル・バンドとは一線を画す、本物志向のドゥー・ワップを堪能したい人にぜひおすすめです。
両者の違い(もちろん英語とか日本語といった違いではありません)を説明するのは難しいのですが、簡単に言うと前者が白人ロックンロール的マインドに基づくアプローチであるのに対して、シャネルズの核にあるのは黒人のドゥー・ワップやR&B/ソウルといったブラック・ミュージックであるといった所でしょうか。
そう言えばThe Boppersが'80年10月にプロモーションのため初来日した際、彼らはシャネルズのステージに飛び入りで参加して共演を果たているんですよね。まあ大きなくくりでは同じジャンルとも捉えられるし、ドゥー・ワップをこよなく愛する気持ちはどっちも同じですからね。

※ その他のシャネルズ関連のおすすめCD
・『BACK TO THE BASIC
デビューからラッツ&スター時代までのベスト盤と再結集時のライヴ盤がセットになった2枚組

関連記事:
・[そもそも「Doo Wop」ってなに?]
・[Doo Wop Revivalの魁!Sha Na Na]
・[Rama Lama Ding Dong!Rocky Sharpe & The Replays]
・[和製Oldies Revivalの覇者、ザ・ヴィーナス]

(収録曲目)
01 ダウンタウン・ボーイ
佐藤善雄のベース・ヴォーカルで幕を開けるPopなテイストのノリのいい和製Doo Wopで、シャネルズ自身の当時の実生活を反映させた様な歌詞も好印象なナンバー。多分この曲の3パート・ハーモニーは、The Spanielsの「Everyone's Laughing」('57年全米69位、R&B13位)を参考にしていると思われます。と言うかこの曲の元ネタと言えるかも。
02 ランナウェイ
湯川れい子作詞、井上大輔作曲による記念すべきシャネルズのデビュー曲で、パイオニアのラジカセ"RUNAWAY"CMソングとして大ヒットを記録した彼らを象徴する名曲。日本初の和製Doo Wop Revivalソングとなったこの曲でシャネルズ自身も一躍トップ・アーティストの座に躍り出る訳ですが、曲調はBen E. Kingの名曲「Stand By Me」('61年全米4位、R&B1位)をベースにしたDoo Wopといった趣で、そこに歌謡曲の要素とほのかなOldies Popsの香りを適度に調和させた文字通りの傑作。さらに鈴木雅之の黒光りするヴォーカルも超クール。
03 月の渚-YOU'LL BE MINE-
個人的に大好きな和製Doo Wopバラードの傑作。基本はThe Nutmegsの名曲「Story Untold」('55年R&B2位)をPopに洗練させたメロディーで、そこにドラマティックなサビを独自に加えたもの。さらに、オープニングとエンディングにThe Moonglowsの「Sincerely」('54年全米20位、R&B1位)のコーラス・フレーズを違和感なく溶け込ませている手腕もお見事。ヴォーカル面では、とびきりロマンティックな歌詞を熱唱する鈴木雅之のブラック・ヴォイスも最高ですが、ここぞという場面で飛び出す佐藤善雄のベース・ヴォーカルも絶品。
04 夢見るスウィート・ホーム
チャールストンを踊れそうな'20~'30年代頃の陽気なジャズ調の曲をDoo Wopスタイルで歌った「ランナウェイ」のB面曲(湯川れい子作詞、井上大輔作曲)。ここでの主役はヴォーカルではなく、元々ジャズ・トランペッターだった“桑マン”こと桑野信義の嬉々としたトランペットと言えるでしょう。
05 いとしのシェビー'57
鈴木雅之のSoul感覚に満ちた歌唱が印象深い好曲。なお、コーラス・フレーズは日本でも有名なDoo Wopグループ、The Velvetsの「Tonight (Could Be The Night)」('61年全米26位)から借用しています。
06 陽気なTUSUN
Doo WopとSoul、そして歌謡曲が渾然一体となったユニークで明るいナンバー。曲のブレイクでいきなり聴かせるアカペラが見事なアクセントになっています。
07 Everybody Loves A Lover
シャネルズが後に『第1回JAPAN Doo-Wop Carnival』('81年7月)で共演するガール・グループPopsのパイオニア的存在、The Shirellesが放ったゴスペルの影響さえ感じさせるSoul風味のRockin'ナンバー('62年全米19位、R&B15位)をカッコよくカヴァーしたもの。The Shirelles盤をテンポ・アップさせてスマートにリメイクするも、驚く事に黒っぽさが全く失われていない名カヴァーとなっています。なおこの曲は、Doris Dayの'58年全米6位曲がオリジナル。
08 Shama Lama Ding-Dong
'62年を舞台にした学園コメディー映画、『アニマル・ハウス』('78年)の挿入歌としてLloyd Williamsが歌った曲(「Shama Lama Ding Dong」)をカヴァーしたもの。但し、映画の中ではOtis Day & The Knightsなるバンドのライヴ・シーンで披露されています。ここでのシャネルズ・ヴァージョンはエコーを効かせたアレンジもいい雰囲気で、オリジナル以上に黒っぽい鈴木雅之の迫力ある歌声が魅力的。
09 Bad Blood
シャネルズの最大のアイドルで、後に"Wisky A Go Go"でのライヴ('81年5月)や『第2回JAPAN Doo-Wop Carnival』('82年7月)でも共演を果たした、ノヴェルティーDoo Wopの王者The Coastersの隠れた名作('61年)をカヴァーしたもの。ちなみにThe Coastersのこの曲におけるラインナップは、Carl Gardner(リード)、Billy Guy(バリトン)、The Cadillacs出身のEarl "Speedo" Carrol(テナー)、The Cadets出身のWill "Dub" Jones(バス)となっています。余談ですが、本アルバムの歌詞カードに記されたメンバー名の横には括弧書きで、田代まさしがBilly Guy、久保木博之がR. Carrol、佐藤善雄がDub Jonesと書かれています。彼らがいかにThe Coastersに憧れていたかが分かりますよね。で、曲の方ですが、まったり感が味わい深いオリジナルに比べてタイトに引き締まった傑作カヴァーになっています。鈴木雅之のヴォーカルも文句なしにカッコいいし、オリジナルにはない久保木博之のファルセットも秀逸。
10 Silhouettes
シャネルズが結成当初模倣していたSha Na Naも'69年のデビュー・アルバム『Rock & Roll Is Here To Stay』で取り上げていた、ロマンティックなストーリーが展開する歌詞が胸を熱くさせるThe Raysの傑作Doo Wopバラード('57年全米3位曲、R&B3位)をカヴァーしたもの。もちろん参考にしているのはSha Na Naヴァージョン。ここでのリード・ヴォーカルは田代まさしで、彼特有のキザっぽい歌い方が一層ドリーミーな雰囲気を醸し出す傑作カヴァーとなっています。この曲は多くのアーティストに歌われていますが、Oldies関連では他にブレイク前のThe Ronettesによる名カヴァー('62年)も残されています。
11 Sh-Boom
これまたSha Na Naもカヴァー('74年『Hot Sox』)したThe Chordsの'54年全米5位(R&B2位)曲をアカペラで歌ったもの。ベース・ヴォーカルが登場する箇所が省略されてるのは少し残念ですが、シャネルズの洗練された本格的ハーモニーを堪能する事が出来ます。
12 Zoom
「Bad Blood」同様ヒットしなかったのが信じられないナンバーで、The Cadillacsが'56年に発表したR&R時代に相応しい傑作アップ・テンポDoo Wopがオリジナル。シャネルズのヴァージョンは細部に至るまでオリジナル盤をほぼ忠実に再現した絶品カヴァーとなっています。
13 Chapel Of Dreams
アルバムの最後を飾るのは、The Dubsが'58年に放った傑作Doo Wopバラード(全米74位曲)のこれまた傑作カヴァー。特にオリジナルの名ヴォーカリストRichard Blandonにも匹敵する様な鈴木雅之の熱唱が鳥肌ものです(声質は鈴木雅之の方が太め)。さらに前曲同様細部に至るまでオリジナル盤を完璧にリメイクしており、ラストでコーラスが歪んだ感じになる部分まで真似ているのには脱帽します。シャネルズのDoo Wopグループとしての実力とDoo Wopへの愛着(マニアぶり)を思い知らされる1曲。ちなみにこの曲は、デビュー以前からシャネルズのファンだった山下達郎もアルバム『ON THE STREET CORNER 2』('86年)でカヴァーしています。
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ザ・ヴィーナス 『ゴールデン☆ベスト』 ♪本文末に記事に関連した動画有

■ '60年代前半の日本では、当時の外国曲を日本語で歌ったカヴァー・ポップスなるジャンルが人気を博していましたが、今回はそれを'80年代初頭に再現して当時の歌謡界に新風を巻き起こし、一躍わが国のオールディーズ・リヴァイヴァル・バンドの頂点に君臨したとびきりポップなグループ、THE VENUSザ・ヴィーナス)を紹介します。
ザ・ヴィーナスと聞いてピンと来ない人も彼らの'81年の大ヒット曲、「キッスは目にして!」の方は耳にした事があるんじゃないでしょうか。

そもそも日本で'80年代初頭に巻き起こったオールディーズ・リヴァイヴァル・ブームは、'70年代におけるSha Na NaShowaddywaddy等の活躍、同じく'70年代に作られた『アメリカン・グラフィティ』('73年)や『グリース』('78年)、『グローイング・アップ』('78年)等、'50年代、'60年代を舞台とした映画の人気を背景として、'80年前後に大活躍したRocky Sharpe & The ReplaysThe Boppers、そしてThe Darts等のドゥー・ワップ系オールディーズ・リヴァイヴァル・バンドが立役者となって生まれた、世界的規模のブームがわが国に飛び火したものでした。

関連記事:
・[60'sカヴァー・ポップスの女王、弘田三枝子]
・[Doo Wop Revivalの魁!Sha Na Na]
・[Hey, Rock & Roll!Showaddywaddy]
・[Rama Lama Ding Dong!Rocky Sharpe & The Replays]

その様な状況の中でブームの中心に位置し、多大な貢献をしたのがザ・ヴィーナスだったのです。最大の功績は、'60年代前半のカヴァー・ポップス同様、オールディーズ・ポップスあるいはオリジナルの和製オールディーズ風ポップスを親しみやすい日本語で歌うことにより、一般の歌謡曲ファンの耳をオールディーズに向けさせて幅広い層にアピールした点でしょう。

さて、ザ・ヴィーナスのプロフィールは後述するとして、まずはCDを紹介しておきます。

CD:[試聴/Tower Records] [amazon]
ダウンロード:[試聴/iTunes Store]
ゴールデン☆ベストザ・ヴィーナスは、先述の様に日本のポップス史に偉大な足跡を残すバンドであるにもかかわらず、オリジナル・アルバムは残念ながら『LOVE POTION No.1』以外CD化されていないんですよね。個人的には是非とも全アルバムのCD化を望む所なんですが...
そこで今回は、現在入手しやすくオールディーズ・リヴァイヴァル・バンド時代のザ・ヴィーナスに的を絞ったベスト盤、『ゴールデン☆ベスト』を紹介します。
内容は、ザ・ヴィーナスがオールディーズ・リヴァイヴァル・バンドに転向してからの全シングル両面曲にアルバム収録曲を加えた全19曲で、彼らのポップなサウンドを手軽に楽しめる好編集盤となっています。とりあえずザ・ヴィーナスの入門盤としては文句なしといった作り。

ザ・ヴィーナスの音楽性は、'50年代や'60年代のロックンロールやロカビリーといったワイルドなものではなく、あくまでドリーミーで甘酸っぱいオールディーズ・ポップスが核となっています(ロックンロールやロカビリーをカヴァーした曲でもポップなアレンジ)。もちろんオリジナル曲もそれらを下敷きにして作られたポップス・ナンバーです。ただ、日本における'50年代、'60年代のカヴァー・ポップスの伝統を踏まえつつも単なる焼き直しではなく、当時のものよりかなりオーセンティックなカヴァーになっており、'80年代当時のモダンな感覚も絶妙にブレンドされた新鮮な輝きを放っている点が彼らの独自性でもあり魅力と言えるでしょう。

さらに、そのザ・ヴィーナスのサウンドを最大限に引き立たせているのが、紅一点のリード・ヴォーカリスト、ConnyConnyコニー)です。彼女の声とフィーリングはオールディーズ・ポップスを歌うためにもって生まれたものではないかと思える程で、カヴァー・ポップス黄金時代の大スター、弘田三枝子の力強い歌唱法や森山加代子のおどけた歌唱法をも交えて、時にキュートに、時に激しく、またある時は茶目っ気たっぷりにと微妙にかすれ気味の声による変幻自在のヴォーカルがハートを直撃します。
あと、ザ・ヴィーナスの他のメンバーもバック・コーラスだけでなく、リード・ヴォーカルも担当することもあるのですが、中でもJohnny Reedのクールで甘いヴォーカルは絶品で、古きよき時代を鮮明に連想させる日本語歌詞の英語的歌唱法は他の追随を許しません。

できれば、オールディーズ・ポップスのカヴァーが満載のザ・ヴィーナスのオリジナル・アルバムを耳にして欲しいのですが、まずは時代を超える大名曲、「キッスは目にして!」を含む本作で彼らの究極的にポップな魅力に触れてみましょう!

(収録曲目)
01 キッスは目にして!
カネボウ秋のキャンペーン・イメージ・ソングとして'81年に大ヒットを記録したTHE VENUSの代表曲で、ベートーヴェンの「エリーゼのために」を原曲として、それに宇崎竜童の妻でもある名作詞家、阿木燿子が詞をつけたもの。60's Popsを'80年代に甦らせたサウンドとConnyの変幻自在の魅惑のヴォイスが天下一品の傑作曲。ところで、「エリーゼのために」を原曲としたOldies Popsとして、Caterina Valenteの'59年の曲「情熱の花」(原題「Tout L'amour」)が知られていますが、原曲が同じなだけに「キッスは目にして!」は「情熱の花」をモダンかつスピーディーにした様な感じになっています。ちなみに「情熱の花」は、日本で'59年にザ・ピーナッツによる日本語カヴァーでも大ヒットしています。
02 涙のシンデレラガール
前曲のB面曲ですが、こちらは完全な和製Oldies風Pops。60's Pops風の甘く切ないメロディと歌詞、それらに絡むConnyのキュートな歌唱がたまりません。ズバリ傑作です!!
03 It's My Party(涙のバースディパーティ)
歌謡Popsバンド、ヴィーナスがそのサウンドをOldies路線に変更して発表した曲で、Lesley Goreの'63年全米1位曲を忠実に日本語カヴァーしたもの。この曲はConnyではなく、もう一人のヴォーカリストCarol(阿部明美)が歌っています。なお、これが阿部明美が参加した最後のシングルでした。
04 One Fine Day
で、こちらは代わってConnyがヴォーカルを務めたThe Chiffonsの'63年全米5位曲の日本語カヴァー(前曲のB面)。今までほとんど目立たなかったConnyのヴォーカルがここでは遺憾なく発揮されており、時に力強く豪快に、時にキュートにといった、その後完璧なOldies RevivalバンドとなるTHE VENUS時代のスタイルが提示された絶品カヴァーとなっています。
05 ザ・ヒット・パレード(メドレー)
Carol(阿部明美)の脱退後、THE VENUSと名乗り見事Oldies Revivalバンドに生まれ変わって放った第1弾シングルで、Nick Hopkins以外のメンバー全員がそれぞれリード・ヴォーカルを担当した最高に楽しいOldiesメドレー。コーラスもバッチリ決まっています。なお、メドレーの曲順、オリジナル歌手、発売年、全米チャート順位等は次の通り。ロコモーション(Little Eva:'62年1位)~OH!! キャロル(Neil Sedaka:'59年9位)~小さな悪魔(Neil Sedaka:'61年11位)~ルイジアナ・ママ(Gene Pitney:'61年)~恋の一番列車(Neil Sedaka:'61年)~悲しき雨音(The Cascades:'63年3位)~かわいいベイビー(Connie Francis:'62年)~恋の売り込み(Eddie Hodges:'61年12位)~君は我が運命(Paul Anka:'58年7位)~悲しき街角(Del Shannon:'61年1位)~OH!! キャロル(同上)~すてきな16才(Neil Sedaka:'61年6位)~VACATION(Connie Francis:'62年9位)~ダイアナ(Paul Anka:'57年1位)。
06 いきなりハッピーエンド
Lesley Goreが「It's My Party」に続いて放ったヒット曲「Judy's Turn to Cry」('63年全米5位)を日本語カヴァーしたもの(前曲のB面)。
07 PEPPERMINT LOVE
「キッスは目にして!」に続いて発表されたチャーミングな60's Pops風オリジナル・ナンバー。個人的にはアルバム『JUST POP SIZE』収録のさらに60's Pops色を濃厚にしたヴァージョンの方が好みですが、ここでの歯切れのいいテンポのシングル・ヴァージョンももちろん名作といえる出来。そう言えばシングル・ヴァージョンの間奏では、The Marvelettesの'62年全米17位曲「Beechwood 4-5789」の、と言うよりそれをカヴァーしたThe Carpentersヴァージョン('81年『Made in America』)のコーラスとメロディをソックリ借用して唐突に挿入しています。ちなみにThe Carpentersヴァージョンは、翌'82年にシングル・カットされ全米74位を記録。
08 夢みるクリスマス
Doo Wop風のコーラスが特徴的な曲で、演出を効かせたConnyの囁きヴォイスや子供っぽく甘えた様な歌唱が魅力の和製Oldies風Pops。なおこの曲は、THE VENUSのNick Hopkinsが作曲した前曲のB面曲。
09 情熱のスキャンダル
THE VENUSにしてはR&R色の強いクールな曲。
10 恋のスピリット
個人的に昔から大好きな曲で、Popに弾けたメロディとユニークな恋心を歌った歌詞、Connyのノリまくったヴォーカルと3拍子揃った、和製Oldies風Popsの隠れた傑作曲(前曲のB面)。とにかくTHE VENUSサウンドの魅力の全てが詰まった様な曲。
11 テンプテーション
ちょっぴり大人っぽい恋を歌った曲で、何でも第1回週刊プレイボーイ作詞募集歌だそうです。作詞は渡辺京子という人(一般人?)で湯川れい子が補作詞、井上大輔が作曲。この曲ではTHE VENUSのトレードマークであるOldies風味が隠し味的に使われています。
12 キサス DE キサス
Rockabilly調のギター・フレーズが登場する、少し「情熱のスキャンダル」に似た雰囲気の曲で、Connyの熱唱が光る好曲(前曲のB面)。強いて例えるならば、後(2001年)にConnyと共演する事になるNeo Rockabillyバンド、The RockatsのRCA時代の音に近い感じでしょうか。作詞は湯川れい子、作曲は井上大輔。
13 さよならはダンスのあとに
映画『男はつらいよ』のさくら役で有名な倍賞千恵子が主演した映画、『さよならはダンスの後に』('65年)の主題歌として自ら歌ってヒットさせた名曲、「さよならはダンスの後に」をモダンなOldies感覚でリメイクしたもの。元々60's和製Popsなのでその様な雰囲気は漂わせているのですが、Nobodyによるエッジの効いたアレンジも絶妙。なお、ここではConnyのヴォーカル・テクニックの一つである、森山加代子風のおどけた歌唱法で歌われています。
14 二人のDESTINY
「情熱のスキャンダル」、「キサス DE キサス」に続く、ネオい感じの和製Oldies風Pops(前曲のB面)。この曲は男声とのデュエットですが、多分声の主はJimmy Brownだと思われます。
15 浮気・浮気(ブギ・ウギ)トゥナイト
かすかに香るダンス系R&RやJiveの風味をOldies Popsサウンドでマイルドに包み込んだ知られざる絶品和製Oldies風Pops。「キッスは目にして!」の大ヒットから2年程経った時期のTHE VENUSのラスト・シングルですが、Oldies Popsと相性バッチリなConnyのキュートな歌声は全く輝きを失っていません。
16 愛しのジェニー
前曲のB面で発表されたJohnny Reedがリード・ヴォーカルを取るPopなオリジナルR&R。
17 "トコナツ"ワイキキモノキニ娘
夏にピッタリの曲を集めたアルバム、『PINEAPPLE ISLAND』に収録されていた南国ムード満点のPops。
18 東京ブギウギ
ご存知、戦後“ブギの女王”として一世を風靡した笠置シズ子の'47年のヒット曲をPopにカヴァーしたもの。
19 ミッドナイト・ゴールデン・スペシャル(メドレー)
「ザ・ヒット・パレード」はOldies Pops系のカヴァー・メドレーでしたが、こちらは50's R&Rのカヴァー・メドレー。とは言ってもやはりTHE VENUS、Popなテイストのカヴァーとなっています。メドレーの曲順、オリジナル歌手、発売年、全米チャート順位等は次の通り。ミッドナイト・スペシャル(Traditional)~オール・バイ・マイ・セルフ(Fats Domino:'55年R&B1位)~ロックンロール・ミュージック(Chuck Berry:'57年8位)~アイ・ニード・ユア・ラヴ・トゥナイト(Elvis Presley:'59年4位)~テディ・ベア(Elvis Presley:'57年1位)~ドント・ビー・クルーエル(Elvis Presley:'56年1位)~ROCK BILLY BOOGIE(Johnny Burnette Trio:'56年)
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Buzz & The Flyers 『Buzz & The Flyers』 ♪本文末に記事に関連した動画有

■ 今回は'80年代初頭に巻き起こったネオ・ロカビリー・ブームの勃興期に活躍した、黒人ヴォーカリストBuzz WayneDig Wayne)率いるアメリカの伝説的バンド、Buzz & The Flyersを紹介したいと思います。

Buzz & The Flyersの活動期間は'70年代末から'80年代の初めにかけての僅か4年ほどの短い期間ですが、当時のロカビリー・シーンに与えたインパクトは強烈だった模様で、'80年代に活躍した多くのネオ・ロカビリー・バンドに彼らの影響が見られます。
最も有名なのが、Buzz & The Flyersのオリジナル曲「Go Cat Wild」をThe RockatsがRCA時代のミニ・アルバム『Make That Move』('83年)の中で取り上げたと言う事実でしょう。現在俳優(Dig Wayne)として活動する等、才気あふれるBuzz Wayneの書いたオリジナルのロカビリー・ナンバーは実に魅力的なものでした(ほとんどの曲はMichael Geneとの共作)。他には英国ネオ・ロカビリー界屈指の実力派Restlessが、やはりBuzz & The Flyersの傑作曲「New Girlfriend」をカヴァーしています('91年『#7』)。

また、驚く事に彼らの影響は、かのストレイ・キャッツにまで及んでいるのです。今やストレイ・キャッツの演奏スタイルとして定着したものの1つにSlim Jim Phantomによるスタンディング・ドラムがありますが、そもそもこれはThe Tomcats(ストレイ・キャッツの前身)で当初ドラムを叩いていたGary Setzer(Brian Setzerの弟)が観たBuzz & The Flyersのステージで、ドラマーのRock Rollが立って演奏している姿を目の当たりにして始めたスタイルだそうで、それをトムキャッツの2代目ドラマー、スリム・ジム・ファントムが継承したしたものと思われます。さらに当時ロンドンで行なわれたBuzz & The Flyersのライヴでは、ストレイ・キャッツやThe Polecats等が前座を務めたこともあったとか!!
ん~、Buzz & The Flyersって実に偉大なバンドなんですね~。

Buzz Wayne及びBuzz & The Flyersのプロフィールは後述するとして、まずはCDを紹介しておきます。

CD:[試聴/Tower Records] [amazon]
ダウンロード:[試聴/iTunes Store]
バズ&ザ・フライヤーズバズ&ザ・フライヤーズは、その活動期間中1枚のアルバム『Buzz & The Flyers』('81年)しか残していないので、今回は当然そのアルバムをCD化した『Buzz & The Flyers』を紹介します。
ネオ・ロカビリーの名盤と称される本盤はバズ&ザ・フライヤーズの全音源が収録されたもので、'50年代のカヴァー4曲とオリジナル・ナンバー11曲の全15曲で構成されており、ロカビリー、ロックンロール尽くしの活気に満ちたアルバムとなっています。
なお、同内容の国内盤CD『バズ&ザ・フライヤーズ』も発売されています。

バズ&ザ・フライヤーズの音楽性は、ストレイ・キャッツやThe Polecats、The Blue Cats等のいかにも斬新なネオ・ロカビリーといった感じではなく、どちらかと言うと'50年代のロカビリーやロックンロールのエッセンスを色濃く反映させたサウンドで、黒人特有の抜群のリズム感を持つバズ・ウェインの粘り気あるヴォーカルが、それらのサウンドと一体となって独自の魅力を放っているのが特徴と言えます。やはりロカビリー界では珍しい黒人のリード・ヴォーカルといった強みが最大の武器でしょうか。

今やネオ・ロカビリー・クラシックとなった「Go Cat Wild」をはじめ、バズ&ザ・フライヤーズの名唱名演がたっぷり詰まった本盤は全てのネオ・ロカビリー・ファンにおすすめです。

(収録曲目)

01 Little Pig
Buzz & The FlyersのデビューEP('80年)のA面を飾ったDale Hawkinsの4thシングル('58年)のカヴァー。この曲はThe Polecatsも1stアルバム『Polecats Are Go!』('81年)で取り上げています。
02 You Crazy Gal You
Buzz Wayneのヒーカップ唱法がセクシーなオリジナル曲(デビューEPのB面曲)。
03 Let's Bop
SunのRockabillyシンガーJack Earlsの未発表曲('56年録音)を取り上げたもので、Buzz Wayneの熱の入った歌唱とスピード感が魅力の名カヴァー(デビューEPのB面曲)。この曲もまたThe Polecatsが3rdアルバム『Nine』('92年)でカヴァーしていました。
04 Go Cat Wild
先述の通りThe Rockatsの絶品Neo Rockabillyカヴァーが有名ですが、Buzz Wayneの粘り気のある歌唱が光るオリジナル・ヴァージョンもやはり名作。
05 Dance the Bop
Gene Vincent & His Blue Capsの'57年全米23位曲「Dance to the Bop」のカヴァー。
06 Everybody's Movin'
Glen Glennの名作Rockabilly('58年)を取り上げた名カヴァー。なおこの曲は、Darrel Higham & The Enforcersがアルバム『Unleashed』('99年)でカヴァーしており、この曲をライヴで取り上げていたストレイ・キャッツのオリジナル曲「Everybody Needs Rock'n'Roll」('89年『Blast Off』)の元ネタでもあります。
07 My Baby Can't Be Satisfied
Buzz WayneとMichael Geneのペンによるミディアム・テンポの渋いナンバー。ちなみにこの曲以降は全てBuzz WayneとMichael Geneの共作曲です。
08 Every Walk of Life
Buzz Wayneのヒーカップ唱法が入ったR&Rナンバー。
09 New Girlfriend
「Go Cat Wild」と並ぶ本盤のハイライトと言えそうなのが、スラッピング・ベースが鳴り響くこの傑作Rockabilly。先に触れたRestlessのカヴァーも大絶品!
10 More Like Love
トリッキーなメロディーが印象深いRockin'ナンバー。
11 Boomerang
スラッピング・ベースも心地いい典型的なRockabillyビートによる隠れた名曲。
12 Kiss the Girls
ブルージーなRockabillyナンバー。
13 When I Start Lovin' You
ストレートなR&Rといった感じの好曲。
14 Is It Cool?
Buzz Wayneが熱唱したスピード感あふれるRockabillyナンバー。
15 Sweet Lies
個人的に気に入っているキャッチーなメロディーの絶品Rockabilly。
[黒人ヴォイスのNeo Rockabilly、Buzz & The Flyers]の続きを読む


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