Doo Wop

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Little Anthony & The Imperials 『25 Greatest Hits』 ♪本文末に関連動画有

■ 今回は、'50年代後半にドゥー・ワップ史に残る名作バラード「Tears on My Pillow」を歌ったドゥー・ワップ・グループ、Little Anthony & The Imperialsを紹介したいと思います。

リトル・アンソニー&ジ・インペリアルズはスタート地点こそドゥー・ワップですが、'60年代半ば以降はソウル・グループとしていくつものヒットを放って活躍し、結成後半世紀ほど経った現在でもほぼオリジナル・メンバーで活動し続けている数少ないヴォーカル・グループの一つです。また、リード・ヴォーカルを務めるリトル・アンソニーの見事なファルセットを前面に押し出した彼らの甘美なコーラス・スタイルは、'60年代後半以降のソウル・ミュージックにも少なからず影響を与えており、とりわけThe Delfonics等を典型とするスウィート・ソウルと呼ばれるジャンルにおいてはそのルーツと言っても過言ではありません。リトル・アンソニー&ジ・インペリアルズは黒人音楽の歴史の中でそれ位重要なグループなのです。

彼らのプロフィールは後述するとして、まずはCDを紹介しておきます。

CD:[試聴/amazon]
25 Greatest Hitsリトル・アンソニー&ジ・インペリアルズに関してはその活動期間も長く、ドゥー・ワップ時代・ソウル時代共にいくつものヒット曲を持っているためそれなりの種類のCDが発売されています。その様な中でまず入門用としておすすめなのが『25 Greatest Hits』。
内容は、彼らの活動期間中最も重要な2つの時期、すなわちデビューから'60年代初頭までのドゥー・ワップ時代と'60年代中期から後期にかけてヒットを連発したソウル時代におけるヒット曲と代表曲を集めたものとなっています。収録曲数はタイトルの通り25曲で、リトル・アンソニー&ジ・インペリアルズの'60年代までのチャート・ヒットで本盤に収録されていない曲は、'66年の「It's Not the Same」(全米92位)のみ。

リトル・アンソニー&ジ・インペリアルズの聴き所は、やはりリトル・アンソニーの一撃必殺絶品ファルセットとエモーショナルなヴォーカルに絡む、初期のドゥー・ワップ・コーラスやより洗練されたソウル・コーラスが織りなすロマンティックなバラードと言えるでしょう。ただし、数少ないアップ・テンポ・ナンバーの中にも躍動感みなぎる名作を有するのも事実。本盤にはそれら両方のスタイルが含まれているのでそれぞれの魅力を存分に味わう事が出来ます。

(収録曲目)
01 Tears on My Pillow('58年全米4位、R&B2位)
Little Anthony & The Imperialsの最大のヒット曲として知られるEndからの1stシングルで、Doo Wop史に残る傑作バラード。The Penguinsのヒット曲「Earth Angel」('54年全米8位、R&B1位)の影響を窺わせるコーラスとメロディーにのせて展開する、失恋の痛手と今でも忘れられない元恋人への想いを綴った切ない歌詞が胸に沁みます(Little Anthonyがラストで聴かせる嘆き節も絶妙)。さすがに名曲だけあってこの曲は数多くのアーティストにカヴァーされていますが、主な所で映画『グリース』('78年)の中で歌われたSha Na Naの絶品カヴァーやLittle Anthony本人がゲスト参加したNew Editionのカヴァー('86年『Under the Blue Moon』)、そして一番有名と思われるKylie Minogueのモダンでポップなカヴァー('89年全英1位)等があります。ちなみにNew Edition盤(『Under the Blue Moon』)では、曲の途中で歌に参加したLittle AnthonyをNew EditionのメンバーがLittle Richardと言ったりするコミカルな掛け合いが楽しい演出となっています。
02 Two People in the World('58年)
前曲のB面で発表されたDoo Wopグループ時代におけるLittle Anthony & The Imperialsの最高傑作とも称されるErnest Wright Jr.(2ndテナー)のペンによる恋愛賛歌。個人的にもLittle Anthony & The Imperialsの曲の中で最も好きな曲の一つで、バック・コーラスとの調和も究極的なLittle Anthonyの艶を帯びたファルセットと感情を滲ませた熱唱が大絶品のDoo Wopバラードに仕上がっています。この曲のカヴァー盤では、The Marcelsが唯一のオリジナル・アルバム『Blue Moon』('61年)で披露したベース・ヴォーカルを強調したヴァージョンが秀逸。その他Paul & Paulaの甘いデュエットによるエヴァーグリーン・カヴァー等もあります('63年『Paul & Paula Sing for Young Lovers』)。
03 So Much('58年全米87位、R&B24位)
Endから2ndシングルとして発表された「Tears on My Pillow」路線の曲で、Little Anthonyが情感たっぷりに歌う「君が望むなら山をも動かし、大海をも泳いで越える」といった最高にロマンティックな歌詞がハートを直撃する絶品Doo Wopバラード。
04 The Diary('59年)
この曲は作者であるNeil Sedakaのヒット曲('58年14位)として有名なナンバーですが、元々はNeil SedakaがLittle Anthony & The Imperialsのために「Tears On My Pillow」の次のシングル曲として提供したもの。Little Anthony & The Imperialsが録音自体は済ませていたものの次作として前曲を発表したため、急遽Neil Sedakaが自ら録音して発表したといういわくつきの曲(Endでの3枚目)。もちろん曲自体は最高なのですが、完璧なNeil Sedaka盤の印象が強いためか子供っぽく歌ったLittle Anthony & The Imperials盤はノン・ヒットに終わっています。
05 It's Not for Me(未発表)
Little Anthony & The Imperialsの後の音楽性を暗示するかの様な少しSoul色を感じさせるバラードで、当時未発表に終わったのが信じられない知られざる佳曲。それにしてもLittle Anthonyの感情の込め方はいつ聴いても上手いものです。
06 Wishful Thinking('59年全米79位)
2度目の大ヒットを狙って「Tears on My Pillow」を書いたSylvester BradfordとAl Lewisのコンビの作品を再度取り上げたもの(Endでの4枚目)。曲調や歌詞のテーマ、そしてLittle Anthonyの子供っぽい歌い方までもが「Tears on My Pillow」を連想させるセンチメンタルな名曲なのですが、そこが返って「Tears on My Pillow」の二番煎じと捉えられたのか、残念ながら思った程の大ヒットを記録できませんでした。ちなみにSylvester BradfordはDoo WopグループThe Suburbansのメンバーだった人物で、Al LewisはFats Dominoが大ヒットさせた「Blueberry Hill」('56年全米2位、R&B1位、オリジナルはSammy Kaye Orchestraの'40年盤)の作者として知られており、この2人による共作曲には他にGene Vincent & His Blue Capsの「Right Now」('59年)等があります。
07 A Prayer and a Juke Box('59年全米81位)
Popな仕上がりのバラード曲(Endでの5枚目)。
08 I'm Alright('59年)
「So Near and Yet So Far」とのカップリングで発表されたEndからの6thシングルで、ゴスペルの影響を強く受けたホットなナンバーになっています。それもそのはず、この躍動感に満ちた曲でLittle Anthonyとの共作者として名を連ねているのは、ゴスペル界から転身した天才SoulシンガーSam Cookeですから。もちろん高音ヴォイスで熱唱するLittle Anthonyの歌も聴きもの。
09 Shimmy, Shimmy, Ko-Ko-Bop('59年全米24位、R&B14位)
独特のリズムがクセになりそうなノヴェルティ・タッチのヒット曲(Endでの7枚目)。
10 My Empty Room('60年全米86位)
穏やかな歌い出しとは裏腹に、Little Anthonyがサビ部分で感情を爆発させるかの様なダイナミックな歌唱を聴かせる隠れた名曲(Endでの8枚目)。
11 I'm Taking a Vacation from Love('60年)
Endから9thシングルとして発表されたLittle Anthony & The ImperialsにしてはPops色が濃い異色のナンバー。ちなみに、このConnie Francis辺りが歌っても不思議でない曲で作者の一人に名を連ねるHelen MillerはAldon Music所属のソングライターで、同僚のHoward Greenfieldとの共作としてBobby Veeの「Charms」('63年全米13位)やThe Shirellesの「Foolish Little Girl」」('63年全米4位、R&B9位)、Gene Pitney の「It Hurts to Be in Love」('64年全米7位)等珠玉の60's Popsヒットを世に送り出しています。
12 Please Say You Want Me('61年)
ニューヨーク出身のキッズ・グループ、The Schoolboysの傑作Doo Wopバラード('56年R&B13位)を忠実にカヴァーしたものですが、時折子供っぽい歌唱を聴かせていたLittle Anthonyにピッタリの選曲と言った所でしょうか(Endでの12枚目)。
13 Traveling Stranger('61年)
3パート・ハーモニーが効果的に用いられているためか、近年多くのDoo Wopグループに歌い継がれているドライヴ感あふれる名作Doo Wop。元々はLittle Anthony & The Imperialsの1stアルバム『We Are The Imperials Featuring Little Anthony』('59年)に収録されていた曲を2年程経ってシングル・カットしたもので(Endでの13枚目)、Little AnthonyとErnest Wright Jr.による共作曲。
14 I'm on the Outside (Looking in) ('64年全米15位)
時代に適応するかの様に完全にSoulグループとしての方向性を打ち出したLittle Anthony & The ImperialsのDCPからの1stシングル。タイトなバック・コーラスに絡むLittle Anthonyのエモーショナルな歌唱が見事にハマっています。
15 Goin' Out of My Head('64年全米6位)
Little Anthony & The ImperialsのDoo Wop時代の代表曲が「Tears on My Pillow」ならばSoul時代の代表曲はこれ。静かな歌い出しからは予想もつかないサビ部分の盛り上がりが胸を締め付けます(DCPでの2枚目)。
16 Hurt So Bad('65年全米10位、R&B3位)
前曲の流れを引き継ぎつつさらにドラマティックな展開をみせたDCPからの3rdシングル。後にLinda Ronstadtによるカヴァー・ヴァージョンも大ヒットを記録しています('80年全米8位)。
17 Take Me Back('65年全米16位、R&B15位)
ほのぼのとした雰囲気のスウィートな好曲(DCPでの4枚目)。
18 I Miss You So('65年全米34位、R&B23位)
Jazz系コーラス・グループ、The Cats & The Fiddleの'40年の曲をSoul時代に相応しい洗練されたスタイルでカヴァーしたもの(DCPでの5枚目)。
19 Out of Sight, Out of Mind('69年全米52位、R&B38位)
ヴァージニア出身の名門Doo Wopグループ、The Five Keysが'56年に放ったヒット曲(全米23位、R&B12位)を見事にSoul風味に味付けしてカヴァーしたもの(United Artistsからの1stシングル)。ちなみにこの曲は、R&B歌手のIvory Joe HunterとClyde OtisがPat Booneのために作った曲だったのですが、Pat BooneがレコーディングしなかったのでThe Five Keysが取り上げたという経緯があります。
20 Hurt('65年全米51位)
続いてこちらもSoul風コーラスによるリメイク・ナンバーで、Timi Yuroの'61年の大ヒット曲(全米4位)として知られる曲をカヴァーしたもの(DCPでの6枚目)。ちなみのこの曲のオリジナルは、'54年にR&B8位を記録したRoy Hamilton盤。
21 Ten Commandments of Love('69年全米82位)
本盤におけるSoul時代のリメイク第4弾はThe MoonglowsがHarvey & The Moonglows名義で発表した曲('58年全米22位、R&B9位)のカヴァーで、オリジナルに比べて音的にかなり新しくなった印象を受けます(United Artistsでの2枚目)。
22 Better Use Your Head('66年全米54位)
Veepからの1stシングルとして発表されたリズム・ナンバー。
23 Gonna Fix You Good (Everytime You're Bad)('66年)
チャート入りしなかったのが到底納得できない絶品ナンバーで、Motownサウンドを彷彿とさせるビートとキャッチーなメロディーが心弾ませる隠れた傑作曲(Veepでの2枚目)。
24 I'm Hypnotized('67年全米98位)
Veep時代のマイナー・ヒット曲。
25 Yesterday Has Gone('68年)
Veep時代のPopなシングル曲。


※ その他リトル・アンソニー&ジ・インペリアルズのおすすめCD

・『For Collectors Only』 
End時代(Doo Wop時代)に的を絞った2枚組
・『The Very Best of Little Anthony & The Imperials』 
'60年代中盤までの曲を集大成した3枚組

※ iTunes Storeリトル・アンソニー&ジ・インペリアルズの曲をダウンロードする場合はこちらでどうぞ(試聴可)。1曲から購入できます。iTunes(無料)がインストールされていない場合は、アプリケーションのダウンロード・ページが開きます。
[Doo Wop to Soul!Little Anthony & The Imperials]の続きを読む
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The Five Satins 『Original Master Tapes Collection 2』 ♪本文末に関連動画有

■ さて、前回に引き続きThe Five Satinsのベスト盤『Original Master Tapes Collection』シリーズのエントリーです。2回目となる今回は、その第2集となる完結作『Original Master Tapes Collection 2』を紹介します。

※ 関連記事:[50's Doo Wopの象徴、The Five Satins](詳しいプロフィール)

CD:[試聴/amazon]
Original Master Tapes Collection 2前作は、全てFred Parrisがリード・ヴォーカルを務めた時期のThe Five Satinsによる主に初期の音源集でしたが、『Original Master Tapes Collection 2』はFred Parris時代に加えて、2代目リード・シンガーBill BakerによるThe Five Satinsの音源、さらに第1集と第2集で紹介したFred ParrisBill Baker両時代の曲の別ヴァージョン数曲を収録した、中・後期の作品を中心とした構成になっています(未発表曲含む全23曲)。

収録曲中ヒット曲は「To The Aisle」1曲ですが、こちらも陽気なアップ・テンポ曲、洗練された美しいバラード共に名曲揃い。

音的に見るとBill Baker時代のThe Five Satinsの曲は初期に比べてかなりマイルドになっており、Bill Bakerのスマートなヴォーカル・スタイルに合わせてか、バック・コーラスも都会風に垢抜けたものとなっています。また、Fred Parris時代(第3期The Five Satins)に関しても、Fred Parrisの切ない心情をたたえたヴォーカル・スタイルに変わりはありませんが、ロックンロール自体がマイルド化した時代性に加えてメンバーが全交代した事もあり、バック・コーラスが格段に洗練されています。
従って、本作は初期の頃の魅力とはまた違った、The Five Satinsの新たな魅力に触れる事が出来る作品となっています。

(収録曲目)

01 To The Aisle('57年全米25位、R&B5位)
Fred Parris時代のThe Five Satinsの代表曲が「In The Still Of The Night」ならば、Bill Baker時代の代表曲は映画『アメリカン・グラフィティ』の中でも効果的に使われていたこの傑作曲。この曲はFred Parrisに代わってBill Bakerがリードを務めた新生The Five Satinsの第1弾ですが、元々は深みのある歌唱が印象的なRoy Hamiltonの同年盤「The Aisle」がオリジナル。但し、Bill Bakerの滑らかな歌唱とロマンティックな歌詞がベスト・マッチしたここでのThe Five Satins盤は、完全にオリジナルを超えています。
02 Our Anniversary('57年)
Jessie Murphy(ピアニスト)とJim Freeman(ベース・ヴォーカル)のペンによるほのぼのとしたDoo Wop。
03 Wish I Had My Baby('57年)
ニューヨークのDoo WopグループThe Emanonsの'56年盤をカヴァーしたリズミカルで明るいDoo Wopナンバー(「To The Aisle」のB面)。
04 Love With No Love In Return('57年)
「A Million To One」のB面で発表されたBill Bakerのスマート・ヴォイスによるバラード曲。
05 Playmates(未発表)
ラテンのリズムを取り入れたDoo Wopナンバー。
06 Candlelight('60年)
07 A Night Like This('60年)
「I'll Be Seeing You」のB面曲。
08 Pretty Baby('57年)
「Our Anniversary」のB面で発表された「Wish I Had My Baby」タイプの曲。
09 The Time('60年)
ユニークなファルセットで幕を開ける「Candlelight」のB面曲。
10 That's Love(未発表)
11 Tell Me Dear('61年)
ほんのりSoul風の味わいも感じさせるバラード(「Wishing Ring」のB面)。
12 You Must Be An Angel('61年『The Five Satins Encore Volume 2』)
Bobby Helmsの「My Special Angel」('57年全米7位)に似た甘いバラード曲。
13 A Night To Remember(別ヴァージョン)
14 I'll Get Along('58年『The Five Satins Sing』)
The Nutmegs辺りにも通ずる、The Five Satinsの曲の中でも特に泥臭いDoo Wopバラード。
15 Love With No Love In Return(別ヴァージョン)
16 Senorita Lolita('58年)
「A Night To Remember」のB面で発表されたラテン調の賑やかな曲。
17 Wish I Had My Baby(別ヴァージョン)
18 A Million To One('57年)
Bill Bakerの上品な歌唱が映えるクラシカルな雰囲気を漂わせた美しいDoo Wopバラード。なお、Jimmy Charlesの'60年全米5位曲とは同名異曲。
19 I Got Time('61年『The Five Satins Encore Volume 2』)
The Cadillacs辺りを連想させるコミカルでスピーディなRockin' Doo Wop。
20 Pretty Baby(別ヴァージョン)
21 When The Swallows Come Back To Capistrano(別ヴァージョン)
22 Toni My Love('59年)
「Shadows」のB面曲。
23 To The Aisle(別ヴァージョン)
[50's Doo Wopの象徴、The Five Satins 2]の続きを読む


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The Five Satins 『Original Master Tapes Collection 1』 ♪本文末に関連動画有

■ 黒人音楽の世界で、ヴォーカル・グループによるポップ・ソングとして'50年頃から熱を帯び始めた音楽スタイルがドゥー・ワップですが、'50年代後半に突入するとさらにビートを強めた躍動的なアップ・テンポ曲やR&B的な重厚さをはらんだ甘いスロー・バラード等、ロックンロール時代に相応しいスタイルで多くの名曲を生み出しました。
その中でも、The Penguinsの「Earth Angel(Will You Be Mine)」('54年全米8位、R&B1位)と並びドゥー・ワップ黄金時代の名曲と称され、今なおオールディーズ・ファンの間でトップ・クラスの人気を誇るドゥー・ワップ曲と言えば、The Five Satinsの「In The Still Of The Night」でしょう。Fred Parrisの切ない心情をたたえたヴォーカルとそれを盛り上げる特徴的なバック・コーラスのフレーズ、まさにドゥー・ワップ史上に残る大傑作です。
という事で、今回はThe Five Satinsを紹介します(プロフィールは後述)。

※ 関連記事:[そもそも「Doo Wop」ってなに?]

CD:[試聴/Tower Records] [amazon]
Original Master Tapes Collection 1The Five Satinsはその知名度のわりに発売されているCDの種類が意外と少なく、コンプリート集的なBoxセットも存在しないんですよね。そんな中で現在最も充実していると言えるのが、米Collectableから出されている『Original Master Tapes Collection』シリーズです。音質も従来のベスト盤より格段にアップしています。本シリーズは2集にわたって全盛期のThe Five Satinsの魅力に迫った編集盤なんですが、今回はその第1集となる『Original Master Tapes Collection 1』を紹介します(第2集は次回紹介予定)。
内容はオリジナルのリード・シンガーFred ParrisによるThe Five Satinsの音源で、未発表曲を含む彼らの初期の曲を中心とした構成(全22曲)。ヒット曲は言うまでもなく、ヒットしていない曲もほとんど全てがドゥー・ワップの名作と言える素晴らしい出来です。

なお、『Sing Their Greatest Hits』(全24曲)という、2代目リード・シンガーBill Baker時代の音源を含む1枚物のベスト盤もありますので、より手軽に全盛期のThe Five Satinsの魅力に触れてみたい方にはこちらもおすすめです。

ドゥー・ワップ・グループとしての実力という点において、The Five Satins以上に優れたグループは何組も存在しますが、The Five SatinsFred Parrisの狂おしい思いをストレートに表現したヴォーカルとどこか垢抜けない泥臭さを感じさせる重厚なバック・コーラスの絡みが絶妙で、他のドゥー・ワップ・グループにない独特の味わい深さが魅力と言えるでしょう。特にそれは彼らのレパートリーの多くを占めるバラード・ナンバーにおいて顕著で、甘く切ない歌詞の世界が目に浮かぶ様なロマンティシズムの極致が味わえます。

'50年代のドゥー・ワップ・グループを象徴する存在、The Five Satinsは文句なしに全てのオールディーズ・ファンにおすすめです(ドゥー・ワップ・ファンは必聴)。

(収録曲目)

01 In The Still Of The Night('56年全米24位、R&B3位)
今更説明不要のDoo Wop史上燦然と輝く傑作バラードで、出だしの3パート・ハーモニーからラストのファルセットに至るバック・コーラスや間奏のサックス、そしてFred Parrisの歌唱全てが究極の味わい。おまけに歌詞も超ロマンティック。なお、The Five Satinsにとって最初の、そして最大のヒットとなったこの曲は、リヴァイヴァル・ブームのおかげで'60年と'61年にもそれぞれ全米チャートで81位と99位を記録しています。
02 Wonderful Girl('56年)
前曲に続いて発表された通算3枚目のシングル。Fred Parrisの切ない歌唱が魅力の絶品バラードであるにもかかわらず、何故かヒットしなかった隠れた名曲。
03 Oh Happy Day('57年)
C&W歌手Don Howardの'52年全米4位曲をDoo Wopアレンジでリメイクした傑作カヴァーで、Fred Parrisの伸びのある歌唱が輝きを放つバラード(これでノン・ヒット?)。
04 Moonlight And I('58年『The Five Satins Sing』)
上記1stアルバムに収録されたFred Parris自作のDoo Wopバラード。
05 All Mine('56年)
後から伴奏をオーヴァー・ダブするつもりでアカペラ録音するも、どういう訳かアカペラのまま発売されたThe Five SatinsのStandord Recordsからの記念すべきデビュー曲。そのおかげで?彼らの美しいコーラス・ワークのみを純粋に堪能できます。
06 Weeping Willow('56年)
Fred Parrisの切ない歌唱と「In The Still Of The Night」で聴かせた様な味わい深いサックスの音色が印象的な曲(「Wonderful Girl」のB面)
07 When The Swallows Come Back To Capistrano('61年)
Leon Reneの'40年の曲のスマートなカヴァーで、Caprice RecordsからThe Wildwoods名義でシングル発売されたもの。
08 Our Love Is Forever('57年)
「Oh Happy Day」のB面曲で、ベース・ヴォーカルの絡み方が絶妙なDoo Wopバラード。
09 The Jones Girl('56年)
「In The Still Of The Night」とのカップリングで当初A面扱いで発表された、The Five Satinsのベース・ヴォーカリストJim Freemanの作品。バラード系の印象が強いThe Five Satinsが抜群のノリで迫ったアップ・テンポDoo Wopの好曲。
10 Baby Face(未発表)
泥臭いバック・コーラスと垢抜けたリード・ヴォーカルの絡み具合が絶妙で、お蔵入りとなったのがもったいない名作Doo Wop。なお、Little Richard等多くのアーティストにカヴァーされているBenny DavisとHarry Akstの'26年の作品とは同名異曲です。
11 Rose Mary('56年)
Jim Freemanのベース・ヴォーカルもカッコいい、アカペラ録音後伴奏が加えられたリズミカルなDoo Wopナンバー(「All Mine」のB面)。
12 Please Be Mine Tonight(未発表)
ファルセットの使い方が特徴的なDoo Wopバラード。
13 Skippity Doo('59年)
First Recordsから唯一発表されたThe Five Satinsのシングル、「When Your Love Comes Along」のB面で発表されたアップ・テンポDoo Wopの好曲。
14 Again('58年『The Five Satins Sing』)
映画『Road House』('48年)の中で主人公Ida Lupinoが歌ったスタンダード曲をDoo Wopアレンジでカヴァーしたもの。
15 When Your Love Comes Along('59年)
Doo Wopの典型的なバック・コーラスの中にもスマートさを感じるさせるロマンティック・バラード。
16 Sugar('58年『The Five Satins Sing』)
Fred Parrisが日本に配属される前('56年)に録音した曲で、The Crowsの名曲「Gee」('53年全米14位、R&B2位)に似たキャッチーなDoo Wopナンバー。
17 A Night To Remember('58年)
兵役を終えたFred Parrisが新たに結成したグループがEmber Recordsに復帰して最初に発表した曲(Fred Parris & Satins名義)。個人的に大好きな曲で、艶を増したFred Parrisの歌唱とかなり洗練されたバック・コーラスが何ともいえないDoo Wopバラードの隠れた傑作曲。
18 Shadows('59年全米87位、R&B27位)
少しばかりShep & The Limelitesっぽい軽めのコーラス・バラード。
19 Wishing Ring('61年)
The Five SatinsのEmberでの最後のシングル。と言っても、Fred ParrisとLou Peebles以外The Five Satinsのメンバーは参加しておらず、3人の白人ミュージシャンがバック・コーラスも兼任。その中には後にAtlantic Recordsの社長となるJerry Greenberg(ドラム)もいたんだとか。ただ、その割にはベース・ヴォーカルを含むバック・コーラスもバッチリ決まった、見事なDoo Wopバラードになっています。
20 I've Lost('61年『The Five Satins Encore Volume 2』)
Fred ParrisがThe Five Satins以前に結成していたDoo WopグループThe Scarlets時代の曲('54年「Dear One」のB面)をリメイクしたもの。シンプルなオリジナル盤に比べるとFred Parrisのヴォーカルを始め全体的に力強い作りとなっています。
21 Candlelight('60年)
「In The Still Of The Night」でも用いられたエンディングのファルセットが印象的で、Fred Parrisのロマンティック・ヴォイスが冴えまくった知られざる名バラード。
22 I'll Be Seeing You('60年全米79位)
ブロードウェイ・ミュージカル『Right This Way』('38年)の中でTamara Drasinによって歌われ、以来数え切れないほどのアーティストに取り上げられたスタンダード曲のカヴァー。ここでは後半部分のFred Parrisの熱の入った歌唱が心に響きます。ちなみにその他のDoo Wopグループでは、The Hollywood Flames('58年)、The Skyliners('60年)、曲調はDoo WopではありませんがRandy & The Rainbows('67年)等がこの曲をカヴァーしています。
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